「通常国会での発議ありえない」憲法改正めぐり公明幹部

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「通常国会での発議ありえない」憲法改正めぐり公明幹部

与野党の憲法担当者が21日夜、BSフジ「プライムニュース」に出演し、公明党の北側憲法調査会長は、憲法改正について、今の国会で議論が始まっても、2019年の通常国会での発議は困難だとの認識を示した。

公明・北側憲法調査会長は「(臨時国会で)1回やって、(通常国会で)1回やって、2国会で憲法改正が発議できるなんてとんでもない話で、そんなことはありえない。憲法改正は、そんな簡単ではない」と述べた。

北側氏は、憲法に自衛隊を明記するなど、4項目の自民党改憲案について、「自民党と公明党の考え方は違う」と指摘したうえで、「憲法審査会という国会の場での議論が大事だ」と述べ、審議に慎重な野党側に、議論を行うべきだと呼びかけた。

また、自民党の下村憲法改正推進本部長は、あらためて憲法審査会で自民党案を説明したい意向を示したが、立憲民主党の山尾政調副会長は、「議論すること自体は反対していない」としながらも、「改憲が目的化している」と自民党を批判した。

自民改憲案、今国会の提示は困難 「職場放棄」に野党反発(産経新聞)

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11月14日 21:44産経新聞

自民改憲案、今国会の提示は困難 「職場放棄」に野党反発(産経新聞)

自民党が目指す憲法9条への自衛隊明記など4項目の党改憲案の臨時国会提示が困難となっている。10月24日の国会召集から3週間が経過した今も、衆参両院の憲法審査会は野党の抵抗により開催されておらず、初回は早くて今月22日。自民党の下村博文憲法改正推進本部長が野党を「職場放棄」と批判したことも反発を招き、改憲議論が進展する気配はみられない。

衆院憲法審の与党筆頭幹事の新藤義孝元総務相(自民党)は14日、野党筆頭幹事の山花郁夫氏(立憲民主党)と電話で協議を重ねたが、開催日程について合意は得られなかった。

改憲議論の先行きは不透明感を増している。「率直な議論さえしないのは国会議員の職場放棄ではないか」。下村氏が9日のCS番組でこう発言し、野党側の反発を招いたからだ。

そもそも野党第一党の立憲民主党は憲法審開催に後ろ向きで、下村氏の発言が「野党に審議拒否の口実を与えた」(自民党幹部)。下村氏は野党との運営協議が行き詰まると判断し、内定していた衆院憲法審の運営を担う「幹事」を辞退した。だが、立憲民主党の辻元清美国対委員長は14日、記者団の取材に、幹事辞退ではけじめにならないとの認識を示し、当面開催に応じない姿勢を見せた。

自民党は、安倍晋三首相(総裁)が今国会での党改憲案提示の意向を示したことから、憲法審査会の自由討議の場を設けて各党に説明する構えだった。

しかし初回の憲法審では事務手続き(幹事の選任)を行う必要がある。続いて、先の通常国会からの継続審議となっている国民投票法改正案を成立させる段取りだ。同改正案の審議は少なくとも衆参で計3日間必要とされる。

憲法審の開催定例日は衆参ともに週1日しかない。順調に進んでも、初回の憲法審から改正案成立まで3週間はかかるとされる。会期を延長しない限り、成立は危うい。その次に控える自由討議に行き着く見通しは全く立たない。

先に自由討議を行う方法もあるが、新藤氏は野党の反対を押し切って運営を進める考えを持っていない。憲法改正の是非を決める国民投票を踏まえ、世論の分断を避けるためだ。自民党内で一時ささやかれた「来夏の参院選前の国会発議」は非現実的となっている。(田中一世)