週刊金曜日5月10日号/【今週の憲法審査会】改憲めざす自民党の空席目立つ

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週刊金曜日5月10日号、コラム

【今週の憲法審査会】改憲めざす自民党の空席目立つ

改憲をめざす第二次安倍政権下で、憲法審査会はすでに参院で二回、衆院では第一章からのレビューで五回開催され、四月は毎週開催になった。衆院の審査会は五〇人の委員構成中、九条改憲反対の政党からは共産の笠井亮氏一人。

四月二五日、衆院憲法審査会は憲法第八章「地方自治」の検討。冒頭に説明聴取をした衆院法制局の橘幸信部長が、明治憲法では軽視された「地方自治」が現行憲法では重視された意義などを確認したことが光った。

この日の審議は、八章の憲法問題の議論でいつも焦点となる「地方自治の本旨」にかかわる論点、道州制、条例制定権、地方財政、定住外国人の参政権、特別法の住民投票問題など、論ずべき点は少なくなかった。しかし各党代表の一通りの意見表明の後の自由討議は全体として低調で、一二時終了予定が十保利会長)はやばやと終了した。

今回も自民党席の空きはひどく、開始六〇分ほどにもなると十五人(自民党委員数三一人)ほどになり、七五分頃には一三人くらいになってしまった。共産党の笠井委員が「一番開催を急ぐ自民党に相当空席がある、幹事も二人(自民党の幹事は六人)だけ。この状況で毎回、大事な憲法問題の議論をやるのがいいのか。無理に日程設定するのをやめよ」と発言。自民党の保利耕輔会長と船田元筆頭幹事は顔を見合わせ、苦笑いしていた。

(許すな!憲法改悪・市民連絡会 高田健)