6月7日(木)午前、衆院憲法審査会

6月7日(木)午前、衆院憲法審査会

本日は衆院の各条章審査の3回目(第3章 国民の権利及び義務)

実はこの日の開催が正式に決まったのが、直前の5日(火)午後の幹事懇談会。連絡があって、あわてて傍聴案内を発信した。私が夜は「さようなら原発1000万人アクション」の第1次署名集約集会なので、昨日の3時半までに申し込みの連絡をお願いするという強行日程だった。にもかかわらず、19名で傍聴申し込みができた。朝の議面では「傍聴者のことなんか全く考えていないんだね」という不満の声が相次いだ。

 なお前回の傍聴のあと、憲法審査会の運営の問題点を批判する投書<なぜそんなに急ぐ、憲法審査会>を朝日新聞の「声」欄に出したが、連絡がなく、没になったようなので、本日の備忘録の後半に貼り付ける。

 この投書で、委員の出席率と開催頻度を問題にしたが、本日もその問題が続いている。投書、憲法審査会が始まった頃は「みなさん、まじめにでてきているね」という感想もあったが、今はそうではない。本日の開会時は共産党の笠井委員が大声で「これはなんだ、民主党席はガラガラじゃないか」と抗議していたが、民主党の委員は12人以上遅刻(欠席含む)していた。自民党は7?8人欠席(始まるとまもなく腕を組んで深い眠りに落ちていた平沢勝栄委員は1時間もするとやがて目を覚まして、退席してしまった)。10時半頃からは自民党席は2?3人だけ。11時頃は全体の出席者が22人程度の時もあった。出席だけを問題にするつもりはないが、あまりにもいい加減すぎる。

この日の議論では民主党、自民党、公明党などから新しい人権=環境権を憲法に明記しろという意見が相次いだ。公共の福祉、国民の義務関係では自民党や新党きずなから「国防の義務」の明記という意見がでたが、民主党の各委員の意見では「国民の義務」を憲法で強化するのには消極的な違憲が多かった。自民党の中谷元委員が「憲法の用語が翻訳調だ」といったり、保利耕輔委員が教育勅語や明治憲法を積極的に評価したりで、「またか」という感じがした。民主党の小澤鋭仁委員が参議院では自民党から飛び出した「よく知られているように憲法には家族という言葉がない」などとでたらめを言って、批判されるとあとで「いや、家族というコンセプトがないと言いたかったのだ」と弁解していたのが滑稽だった。

憲法の平等規定と関連した「一票の格差」の議論では社民党から照屋委員の代理で出席した服部良一委員は「それも問題だが、小選挙区制のもとでの大量の死票も大きな不平等の問題だ。沖縄やアイヌ民族などの少数者の意見の保障も重要だ」と指摘した。

 自民党の近藤三津枝委員は2度の発言とも自民党の改憲草案を紹介していた。改憲を前提にしないとして始まった衆院憲法審査会での憲法の各条章審査だが、やってみるとこうなるのだ。

 

<なぜそんなに急ぐ、憲法審査会>

昨年末から両院で始動した憲法審査会の傍聴を毎回続けていて、審議の中身とは別に、思うことがある。

五月三一日は衆議院憲法審査会で、憲法の各条章ごとの検討の二回目、第二章(九条)についてだった。衆議院の審査会はこのところ毎週木曜の午前に開催している。委員は五〇人、うち自民党は十三人で構成されている。自民党席には開会時は半数ぐらいいたが、一時間も過ぎると三?四人になってしまった。この日の議題での「九条」の改正をあれほど叫んできた自民党の委員の出席率がなぜこうもよくないのか。実は出席委員全体の数も、終了近くには半数ギリギリの二六人だった。おそらく委員は他の国会の委員会と重なったりなど、様々なやむをえない政務があって退席したり、欠席するのだろう。それならなぜ毎週開催などと強行日程を決めるのか。こんな出席率のもと、憲法審査会の審議を急いでどうするのか。

参議院では今後、「審議を加速するため」三つの小委員会方式でやるよう、民主と自民で合意したという。これだと委員を一人ずつしか出せない護憲派の社民党、共産党にはきわめて不利だ。これも無茶だ。こういう「加速」は憲法の審議にふさわしくない。両院の憲法審査会の幹事会に猛省を求めたい。高田健

 

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012060700507

時事報道「環境保全」明記で賛否=1票格差も議論?衆院憲法審

 

 衆院憲法審査会は7日、憲法第3章の「国民の権利および義務」について審議した。民主党の大谷信盛氏は「環境保全は地域社会や家族の協力がなければ達成できない」として、環境保全の責務を憲法に明記すべきだと主張、自民党は賛同した。共産党の笠井亮氏は「憲法の基本的人権は国際的に高く評価され、その規定の全面実施こそが求められている」と改正は必要ないと強調した。

 また、国政選挙の「1票の格差」の問題も議題となり、みんなの党の柿沢未途氏が「2倍の格差が放置されているのは法の下の平等に反する」と速やかな是正を求めた。民主党の小沢鋭仁氏は、人口が少ない地域の議席確保に配慮した新たな制度を導入すべきだと主張した。

 憲法審査会は現行憲法を各章ごとに精査している。(2012/06/07-13:10

 

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20120608092.html
衆院憲法審査会 第3章「国民の権利と義務」 論点整理、7党が見解
産経新聞2012年6月8日(金)08:02

 衆院憲法審査会(会長・民主党の大畠章宏元経済産業相)は7日、第3章「国民の権利および義務」(第10?40条)に関する論点整理を行い、7党の代表者が見解を示した。

 民主党は大谷信盛衆院議員が政教分離原則の維持や、人権保障のための第三者機関の設置明記などを主張した。

 自民党は近藤三津枝衆院議員が外国人参政権に反対する考えを示した。

 同党の中谷元・元防衛庁長官は個人の意見表明で「戦後家族の絆が弱まってしまった。生活保護、年金、税制において本当に努力をしている人が報われる精神が欠けているのではないか」と指摘した。

 社民党の服部良一衆院議員は「生保(生活保護)バッシングの風潮は強者、持てる者の目線だ」と強調。共産党も笠井亮衆院議員が最低賃金の引き上げなどを求めた。公明党は赤松正雄衆院議員が「環境権」の明記を訴え、それ以外の条文については改憲の必要性はないとの認識を示した。

 新党きづなの渡辺浩一郎幹事長は憲法に「投票と国を守る義務」を明記するよう求め、みんなの党の柿沢未途衆院議員は「国民の義務規定は最小限度にとどめるべきだ」と主張した。

                   ◇

 ≪自民「外国人参政権反対」 公明「環境権明記を」≫

 ■民主党(大谷信盛氏)

 人間の尊厳に基づき、人権や環境を守るための連帯やコミュニティーの実現が重要。環境権については、環境を良好に維持する責務を共同で果たす社会を目指すべきだ。

 ■自民党(近藤三津枝氏)

 基本的人権は、公益が優先され制約されることもある。環境権は国家と国民の責務の形で規定。選挙権は国籍条項を設け、外国人の地方参政権は憲法上認めないと明確にすべきだ。

 ■公明党(赤松正雄氏)

 環境権を、幸福追求権などの条文から導き出すことには無理があり、明記が必要だ。今日的な生命軽視の風潮の中で、個人の尊重を超えた生命の尊厳という概念を明記することも重要だ。

 ■共産党(笠井亮氏)

 第3章の中心的な意義は、基本的人権の尊重だ。最先端をいくと、国際的に高く評価されており、規定の全面実施こそが求められている。

 ■新党きづな(渡辺浩一郎氏)

 公共の福祉や国民の義務は広く定着し、これまでに国民が疑問視したものはない。投票の義務、国防の義務を何らかの形で明記する必要がある。

 ■社民党(服部良一氏)

 明文改憲の必要はない。(現行憲法の)権利や自由に関する規定は先駆的。権利が十分に保護、保障されずに侵害されていることが問題だ。

 ■みんなの党(柿沢未途氏)

 国家権力が国民に課す義務の規定は必要最小限にとどめることが重要。党として3章について特に改正すべき点を掲げていない。
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http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20120608093.html
衆院憲法審査会 第3章「国民の権利と義務」 得意の「人権」 民主冗舌
産経新聞2012年6月8日(金)08:02

 7日の衆院憲法審査会では、過去2回の議論とは打って変わって、民主党の冗舌ぶりが際立った。これまでは、党内で意見の隔たりがある「天皇」や「戦争の放棄」といった“不得意分野”での意見表明を強いられてきたが、今回は護憲派も議論に積極的な「国民の権利および義務」がテーマで、“歯切れの良さ”につながったようだ。

 「人間の尊厳を破壊する暴力については国家と個人の関係はもとより、個人と個人においても厳格に禁止すべきだ」

 民主党の大谷信盛衆院議員は、平成17年の党「憲法提言」に沿って、基本的人権に関する見解を表明した。

 この日の議論の対象となった憲法第3章の論点は、憲法提言でも多くのスペースを割いた民主党の“得意分野”だ。それだけに、犯罪被害者や外国人に対する人権保障の必要性などを訴える大谷氏の口調は終始滑らか。「現時点で党としてまとまった意見はない」(山花郁夫衆院議員)と述べるしかなかった第1章「天皇」に関する意見表明とは雲泥の差だ。

 ただ、自信に満ちた民主党の意見表明によって、野党第一党の自民党との憲法観の違いが明確になったのも事実。

 この日の議論で、自民党は政教分離について「地鎮祭の玉串料の支出などごく一般的な社会的儀礼・習俗的行為の範囲を超えないものについては『公共性のある行為』として公費の支出が認められるべきだ」と主張。これに対し、民主党は「政教分離の原則を厳格に維持する」と表明した。民主党に比べて自民党が緩やかな宗教観を憲法に描いていることが分かる。

 遺伝子やクローン技術の発展に伴う「生命倫理」に関しても、自民党が憲法上規定を置かず、法改正など立法措置で対応していく考えを示す一方、民主党は「生命倫理および生命に対する権利を明確にする」とし、厳格な規定を求めた。

 憲法審査会は今後、第4章「国会」や第5章「内閣」などをテーマとして取り上げる予定で、しばらくは民主党にとって党内の意見対立に気を配る必要のないテーマが続く。しかし、終盤には第9章「改正」や「前文」、現行憲法に明記されていない「国家緊急権」など、民主党のバラバラ感が露呈しそうな課題が控えている。それまでに党内論議を深化させることができるかどうか、政権与党としての自覚が問われそうだ。(内藤慎二)