声明・論評

衆議院憲法調査特別委員会での「改憲手続き法」の強行可決に抗議し、あくまで廃案をめざして闘います

STOP!改憲手続き法案4・12大集会アピール

与党は本日の衆議院憲法調査特別委員会で、憲法9条の改悪をめざす改憲手続き法案を強行可決しました。私たちは心からの怒りをもってこれに抗議し、ひきつづき今国会での廃案をめざして全力で闘い続ける決意を表明します。

今月下旬の首相訪米を前にして、安倍首相と与党は改憲手続き法案の衆議院での採決をごり押しし、米軍再編特措法などとあわせてブッシュ大統領への手みやげにしようとしています。私たちは最高法規としての憲法の改定に関わるこうした重要法案を、このようなよこしまな動機で強行する安倍内閣の企てを絶対に許すことは出来ません。

「任期中に憲法を変える」と公言した安倍首相は、当初は自公民3党による共同修正案の作成を目論みましたが、世論とそれを反映した国会内での野党各党の批判のなかで、この企ては窮地に立たされ、とうとう与党単独での採決を強行せざるを得ませんでした。

このところのマスコミの世論調査では、相次いで「憲法九条を守るべきだ」とする声が多数を占めています。そればかりか、近年、そうした声がますます増大していることが示されています。安倍内閣と与党による特別委員会での強行採決は、この広範な世論に逆行する許し難い暴挙にほかなりません。

安倍内閣と与党は、憲法9条を破壊して集団的自衛権を行使できるようにし、日本を米国とともにグローバルな規模で「戦争ができる国」にしようとしています。改憲手続き法は、そのための布石であり、憲法を改悪するための条件整備の悪法です。

衆議院憲法調査特別委員会の審議でも、また中央や地方の公聴会でも、法案への疑問と批判が相次ぎ、その議論は尽くされておりません。公聴会では多くの公述人が法案の問題点を指摘しながら慎重審議をもとめ、世論の圧倒的多数も慎重審議を求めています。

こうした声を無視して法案の採決を強行した与党の暴挙は、立憲主義をないがしろにし、国民主権に反する無法な暴挙と言わなくてはなりません。

いま全国で「生かそう憲法、守ろう9条」の声が急速に広がっており、改憲推進勢力の前に大きく立ちはだかっています。安倍内閣の支持率が急落し、憲法問題の世論調査に見られるようにこの数年来、護憲の声がいっそう広がっていることは、こうした運動の拡大と密接な関係があります。

9条をはじめ憲法の改悪を許さないために、残された国会の会期中において、あくまで悪法・改憲手続き法案の成立をくいとめることが、いま何よりも重要な課題です。

全国の皆さん、ともに声を上げ、行動を起こしましょう。
2007年5・3憲法集会を従来にもまして大きな取り組みとして成功させましょう。

2007年4月12日

STOP!改憲手続き法案4・12大集会
参加者一同

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