戦後52回目の憲法記念日の今日(1999年5月3日)、全国各地の市民運動や労働運動などのなかで活動している私たちは、急速に台頭する憲法改悪の動きへのこころからの怒りと堅い決意をもって、ここに「ゆるすな!憲法改悪、市民連絡会」を発足させます。
小渕政権は周辺事態法など新ガイドライン安保関連法案を強引に衆議院を通過させ、すでに参議院で審議を開始しました。これは平和憲法に公然と挑戦し、アジアと日本の大多数の人びとの願いを無視して、日本を「戦争をしない国」から「戦争のできる国」へと変質させようとする、きわめて危険なねらいをもった暴挙にほかなりません。
そして、いま、この危険な新ガイドライン安保体制の推進者たちは、その最大の障害である平和憲法の破壊に手を付けようとしています。「憲法調査会」の国会設置の動きがそれです。そのねらいは「論憲」の名のもとに、改憲の発議権のある国会に公然と改憲のための機関を設置することにあります。同時に、改憲派は国会だけではなく、東京都知事になった石原慎太郎をはじめ、各所でその声をあげ、策動をつよめてきています。事態はいよいよ重大です。
しかし、一方では、一昨年来の憲法設置推進議員連盟の人びとのこうした策動に反対する声が大きくひろがりはじめています。さまざまな署名運動や声明の発表などがあいついでいます。これらの声を結集し、ひろげていくことができるなら、憲法改悪に反対する私たちは決して社会の少数派ではありませんし、憲法改悪の動きを食い止めることも可能であるとおもいます。
平和憲法はかつてない危機にあります。いまこそ、憲法の精神をしっかりと生活の中に実現させ、歴史に悔いをのこすことのないよう、取り組みをつよめましょう。こころあるすべての人びとが思想・信条・立場の違いを超えて協働して立ち上がるべきときです。明日からではなく、今日から行動をはじめましょう。
1999年5月3日
事務所
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