声明・論評

安倍政権が企てる戦争法制阻止のために、すべての人々は手をつなぎ、総力でたたかいましょう

平和をねがい、戦争に反対するすべてのみなさん!
いま私たちは歴史的な岐路に立っています。安倍政権はこの第189通常国会において、日本国憲法の平和主義のもとでの「戦後70年」の歴史を根本から変質させる 「戦争法制」 を成立させようとしています。

私たちは、この危険な企てを、断じて許すわけにはいきません。

安倍政権は一昨年暮れに秘密保護法を強引に制定・施行し、昨年は武器輸出促進、防衛予算急増、沖縄・辺野古への新基地建設強行などに加え、集団的自衛権の行使など海外で戦争することを 「合憲」 とする憲法違反の閣議決定を行いました。そして日米安保ガイドラインを再改定し、日米安保体制を地球規模の日米軍事同盟にまで拡大させ、その具体化のための戦争法案を国会に提出しようとしています。この戦争法案は、従来、 「国是」 としてきた 「専守防衛」 政策を大きく転換し、米国と共に世界的規模で戦争に関わっていくことを可能とするものであり、まさに戦後平和憲法の下で培ってきた 「海外でふたたび戦争しない国」 の政治の一大転換です。さらに、いま安倍首相は、来年の参院選後には明文改憲をめざすとまで明言しています。

しかし、国会で与党が圧倒的多数を占めている現状では、この安倍政権の暴走を止めることは容易ではありません。世論を強め、広範な人びとの声をあげるための、大きな行動をつくり出す必要があります。そのため私たちは、昨年暮れに3つの団体・ネットワークが一つにまとまって、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」を結成しました。これまで私たちの運動がなかなか超えられなかった考え方の違いや運動の経過などから派生した相違点を乗り越え、戦争する国づくりをくいとめ、日本国憲法の理念を実現するために共同行動をするものであり、画期的な試みです。

安倍政権の暴走はこの戦争法制の問題に止まらず、沖縄・辺野古の新基地建設、原発の再稼働、歴史認識の改ざんと教育への国家統制の強化、福祉の切り捨てや労働法制の改悪などによる貧困と格差の拡大、TPPや企業減税の推進など大企業と富裕層への優遇策といった具合にあらゆる分野で進められています。このため私たちは、これらの分野で行動している人びととも手をつなぎ、安倍政権を政策の転換・退陣に追い込むための「総がかり行動」を名実ともに拡大・発展させていきたいと思います。

安倍政権が5月からの国会で企てている戦争法の制定を阻む運動を急速に強めなくてはなりません。平和をねがい戦争に反対するすべての人々が協力して、この戦争法制に反対する一大共同行動をつくりだすことが求められています。沖縄では島ぐるみ、 「オール沖縄」 で結束して安倍政権の圧政に反対するたたかいがつくられています。首都圏でも5月3日の憲法記念日には、横浜・臨港パークでかつてない規模の憲法集会が開催されます。私たちは、この集会を契機に5月以降、安倍政権の暴走を許さず、平和といのちと人権を確立するため、国会の内外で総力をあげて、大規模で、持続的かつ多様な行動を展開する決意を表明するとともに、全国各地の皆さんが津々浦々で 「総がかりの行動」 を起こし、力を合わせて大きな世論をつくりだすために奮闘されるよう、心から呼びかけます。
いまこそ、ともに声をあげましょう。行動を起こしましょう。

2015年4月末日

戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会
戦争させない1000人委員会(tel:03-3526-2920)
解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会(tel:03-3221-4668)
戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター(tel:03-5842-5611)

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