声明・論評

声明:改憲の条件整備のための参院憲法審査会「規程」の強行策定に反対する

許すな!憲法改悪・市民連絡会
報道によると、2月22日、参議院民主党は憲法審査会「規程」原案を決め、今後、今国会での制定をめざして自民党などとの協議にはいるという。

この参院民主党の動きは、憲法第9条をはじめとする憲法の平和、民主主義、基本的人権などの諸条項の改悪をめざす改憲のための条件づくりにつながるものであり、「憲法審査会」をめぐる同党の従来の議論をも大きく踏み外すものである。

2007年5月、安倍内閣が主導した改憲手続法の強行以来、同法が定めた「憲法審査会」は両院に設置されないでいる。2009年6月、その事態に焦った麻生内閣が野党各党の反対を押し切って衆院憲法審査会「規程」を強行採決したが、参院憲法審査会「規程」が策定されないまま今日に至っていることには、正当な理由がある。

安倍内閣から麻生内閣にいたる憲法審査会に関する議論の過程で、野党各党は以下のような問題点を指摘してきた。第一、改憲手続法の強行採決は、憲法改正問題という全国民的な課題を野党各党の反対を無視して、一党一派の党利党略で議会の多数に依拠して行われたものであり、手続き上も重大な瑕疵があること。第二に、同法の採決にあたって、いくつもの重要問題を「附則」にし、与党自らが制度設計の根幹部分にも及ぶ18項目もの「附帯決議」をつけるなど、この改憲手続法は重大な欠陥法であったこと。そして第三に、その後、「附則」や「附帯決議」で指摘された問題のほとんどが未解決のまま放置されてきていること、などであった。

このような中で麻生内閣当時、衆院憲法審査会「規程」が強行された。これらの問題点を指摘して、当時、民主党など野党が多数を占めていた参議院で「規程」がつくられなかったことは当然である。

今日、参院民主党はこれらの事態が何も変わっていないにもかかわらず、「規程」の制定に乗り出したことは不当であり、まさに天に唾するものである。それは第9条をはじめとする平和と民主主義、人権を保障する憲法を改悪しようとする改憲勢力を利するものに他ならない。

参院民主党は「憲法審査会規程」の制定の強行をやめるべきである。
2011年3月1日

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