声明・論評

第13回 許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会決議

私たちは2010年2月13~14日、東京に於いて「第13回 許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会」を成功の裡(うち)に開催しました。

昨年夏の総選挙の結果、90年代以来、明文改憲運動を積極的にすすめてきた自民党を中心とした政権が倒れ、「生活第一」を掲げる民主・社民・国民新3党連立の鳩山新政権が成立し、明文改憲の動きはとりあえず収束しました。しかし、いまなお、さまざまな形で9条をはじめとする平和憲法の破壊=解釈改憲を企てる動きが繰り返し派生しております。私たちは気を緩めることはできません。いま、憲法の改悪に反対し、憲法を生かし、実現するための全国の市民運動の真価が問われております。

2007年5月、安倍晋三内閣当時、9条をはじめとする憲法の明文改憲をねらって強行採決された「改憲手続き法」は、来る2010年の5月18日に同法の凍結解除期限を控えております。しかし、この2年半余、多くの人びとの努力によって、憲法審査会の始動をまったく許しておりません。この「改憲手続き法」は参議院での採決時に与党自らが18項目もの附帯決議をつけるような、法律としての体をまったくなしていない欠陥立法でした。いまだに同法が定めた憲法審査会が始動せず、また附則に定められた諸事項の作業がすすまず、附帯決議の諸事項も検討されていないという、法律としてまったく機能していないこの間の経過を踏まえ、私たちはあらためて「改憲手続き法」の凍結と廃止を求めるものです。私たちはその意志の表明として、本日を契機に「改憲手続き法の凍結・廃止を要求します~改憲手続き法施行予定の5月18日に際して」と題する共同声明に賛同を呼びかける運動に着手いたします。

私たちは2008年に東京で開催した「9条世界会議」を成功させるためのプレ企画に位置づけた第11回全国交流集会につづいて、2009年2月には沖縄で第12回全国交流集会を開催しました。そこであらためて沖縄から、本土から、米軍基地をなくすために奮闘することを誓いました。

今年、2010年は日米安保条約が改定されてから50年目にあたります。私たちは、焦眉の課題となっている沖縄の普天間基地の即時閉鎖、辺野古新基地建設反対の運動の勝利を目指します。また「武力で平和はつくれない」との立場から、「日米同盟」と呼ばれる安保=軍事同盟体制をなくし、自衛隊の海外派兵などによる「派兵国家」化の道に反対し、各国の民衆と連帯し、平和で友好的なアジア・太平洋をつくることの重要性を確認します。

憲法12条が指摘するように、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持」しなければなりません。私たちはいまこそ、主権者としての自覚のもと、この憲法の明文改憲と解釈改憲に反対すると同時に、9条をはじめとする平和憲法を生かし実現する運動をいっそう強める決意を固めあうものです。

2010年2月14日
第13回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会参加者一

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