声明・論評

定額給付金は、もともと私たちの税金
麻生さんに返さず、必要なところに役立てましょう

 まもなく、1人1万 2000 円または2万円の「定額給付金」が市区町村を通じて配られますが、この給付金で本当の不況対策、雇用確保、福祉の充実になるでしょうか。しかも、総額2兆円ものバラマキです。

麻生首相自身、はじめは「(低所得者への)生活補助だ」といい、それなら金持ちも受取るのはおかしいと批判されて、金持ちが受取るのは「さもしい」「矜持(きょうじ)がない」、「自分は受け取るつもりはない」と言っていました。ところがその後、「景気対策でもある」「盛大に使ってほしい」などと態度をひるがえし、「自分も受け取る」と変わってしまいました。

経済も雇用も社会保障も危機にある現在、こんな無駄遣いは大きな誤りであり、無責任のきわみです。麻生内閣と与党の選挙向けの人気取り政策でしかありません。

生活費に余裕がない人は、何かを買ったり必要な支払いに充てたり、貯金に回そうと考えておられるかもしれません。それは、もちろんけっこうです。生活費に余裕のある人や給付金に納得できない人は、受け取りを断ろうと考えておられるかもしれません。でも、それでは、この給付金を麻生内閣に「返納」することになり、返納分の使い道はこれまた、無責任な麻生内閣に任せることになります。

そこで皆さんに提案します

この給付金はもともと、私たちの税金なので、いったん受け取って、私たちの判断で社会的に意味のある使い道を考えませんか。少しでも余裕のある人や、受け取らないでもがんばれる人が、給付金の全部または一部を雇用や福祉や戦争や災害で困っている人びとに届けるなら、麻生内閣が見捨てている分野や地域で大きな助けになるでしょう。多くの人が参加すれば、かなりの金額が生きてきます。

たとえば、こんなところに募金をしませんか

•  派遣切り・雇い止めやホームレスで困っている人びと、DVで苦しんだり、日本に働きに来て虐待されている女性たち、就労や子育ての困難さの中で自立をめざす母子(ひとり親)家族に――

占領と破壊に苦しむパレスチナの子供たち、戦争と旱魃の中で生きているアフガニスタンの人びと、紛争と破壊、劣化ウランに傷ついたイラクの人びと、貧困や格差、不公正の克服をめざす人びとに――

◎ 人身売買や性的搾取、HIV/エイズ、無数に残る地雷・クラスター爆弾、抑圧や差別などの中で、自立と連帯、人権と公正をめざすアジアやアフリカの人びと、女性や子どもたちに――

◎ ここに紹介したほかにも、いろんな地域や分野で真剣に問題に取り組んでいるNGO、NPOはたくさんあります。また、あなたが住む地域で福祉や人権のために活動しているNGO、NPOに寄付するのも大きく役立ち、喜ばれるでしょう。

定額給付金を本当に活かす会
<連絡先>
憲法を生かす会 03-5269-4847
日本消費者連盟03-5155-4765
ふぇみん婦人民主クラブ 03-3402-3238
平和憲法21世紀の会 03-3641-6991
平和を実現するキリスト者ネット 03-5272-8312
許すな!憲法改悪・市民連絡会 03-3221-4668

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