声明・論評

自由法曹団東京支部の呼びかけ

東京都は安全安心条例を改正し街頭行動を規制しようとしています。
繁華街の来訪者に安全確保に努めるという条項を入れ、そのための指針を作成、その指針の中に「街頭や歩行者天国において大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、街の秩序を乱す行為を慎む。」との項目を入れようとしています。このような曖昧な規定では街頭での改憲反対行動や反貧困のパフォーマンス、組合宣伝などが規制の対象になりかねません。

この件で都は現在、パブコメを募集しています。 締め切りが16日で日時がありませんが、パブコメのお願い文とパブコメ案を添付します。

ご応募いただければ幸いです。
ご応募は東京以外の方でも大丈夫です。
都のパブコメ募集のページ
http://www.metro.tokyo.jp/INET/BOSHU/2009/02/22j29100.htm>

-・-・-・-・-・-・-・-以上転載・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

パブコメ案1
「繁華街等における安全・安心の確保に関する考え方」のパブリックコメントに意見を提出します。
東京都安全・安心まちづくり有識者会議の報告書(以下「報告書」という)及び「繁華街における安全・安心の確保に関する考え方」(以下「考え方」という)は治安強化を狙い表現の自由の重大な侵害をもたらすものであり、以下の理由で反対します。
1 「考え方」は繁華街等の来訪者に対し「次のような対策の実施に努めるものとする。」として「街頭や歩行者天国において大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、街の秩序を乱す行為を慎む。」を掲げています。
しかし、「大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、街の秩序を乱す行為」とは極めてあいまいな表現であり、憲法を守り活かす行動、労働組合や反貧困の街頭行動などが禁止される危険性が高いものです。これは表現の自由の重大な侵害であり憲法21条、28条に反します。
新自由主義、構造改革路線の矛盾、破綻により政府や大企業への要請行動が大きく、しかも創意を生かした多彩なものが東京都の各地で繰り広げられています。「考え方」及び報告書の内容はそうした「パフォーマンス」の抑圧をもたらすものです。
昨年の映画「靖国」上映の自粛に見られたように表現の自由が危なくなっています。「考え方」及び報告書は表現の自由の危機をさらに強めるもので認められません。
2 報告書は「礎となるべき条例上の根拠が必要」と述べていますが、上記の街頭行動の規制に対して条例上の根拠が与えられれば表現の自由に対する脅威は深刻なものとなります。警察の介入を招くおそれも高くなります。しかも報告書、「考え方」からは上記規制に限定は見られず、著しい人権侵害となる危険があります。さらに住民の相互監視、対立をも招来することとなるでしょう。
3 上記のように重大な内容を持つ「考え方」及び報告書のパブリックコメントの募集期間はわずか一週間でしかありません。これでは意見募集の期間として短すぎます。
このような市民の意見を聞こうとしない姿勢に「考え方」及び報告書の本質が表れていると考えます。
4 治安強化を進め表現の自由の重大な侵害となる「考え方」及び報告書に反対します。このような条例を制定されないことを求めます。
2009年2月  日
個人の場合 住所(都内か都外か、都内の場合は区市町村まで)
        性別、    年齢    、職業
法人の場合 住所(都内か都外か、都内の場合は区市町村まで)
        業種

パブコメ案2
東京都が、繁華街の安全を口実に、街頭でのさまざまな宣伝行動などを、条例で規制しようとしていることに反対します。
「東京都安全・安心まちづくり有識者会議の報告書」(以下「報告書」という)と「繁華街における安全・安心の確保に関する考え方」(以下「考え方」という)は繁華街等の来訪者に対し「街頭や歩行者天国において大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、街の秩序を乱す行為を慎む。」を掲げています。
しかし、「大衆に多大な迷惑となるパフォーマンス等、街の秩序を乱す行為」の内容は曖昧であり、労働組合や反貧困の街頭行動などが禁止される危険性が高いものです。
しかも報告書は「礎となるべき条例上の根拠が必要」と述べています。上記の街頭行動の規制に対して条例上の根拠が与えられれば、街頭行動に対して法的規制が加えられることになり、街頭行動の規制が深刻になります。
街頭行動を規制し、表現の自由を侵害する条例に反対を表明するものです。
2009年2月  日
個人の場合 住所(都内か都外か、都内の場合は区市町村まで)
        性別、    年齢    、職業
法人の場合 住所(都内か都外か、都内の場合は区市町村まで)
        業種

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