ファルージャの街が最新鋭の兵器を持った世界最強の軍隊とされる1万5千人の米軍による総攻撃と殲滅戦で徹底的に破壊されている。イラク暫定政府による「非常事態宣言(有効期間60日、さらに30日ごとに延長できる)」発令の下、街を完全に包囲したうえでの総攻撃だ。報道で伝えられるだけでも数千人の市民が殺され、あるいは捕虜となった。そのうち米軍による報告でも大半が一般市民で、総攻撃の理由とされた「外国武装勢力」は1%にも満たない有様だった。またまた見え透いた嘘で一方的な戦争が行われ、人びとが殺された。伝えられるところでは、その様相は地獄であり、虐殺の映像は見るに耐えないものだった。ある新聞に「神はいないのか」との投書が載ったが、まさにその思いがする。ファルージャはほぼ制圧されたようだが、米軍のねらいであるイラク平定は失敗した。イラクでは昨年の開戦以来10万以上の人びとが殺され、さらに今回のファルージャの事件だ。イラクの人びとの米軍への憎悪は強まり、戦火はイラクの中部、北部各都市に広がり、拡大した。自衛隊の駐屯する南部のサマワでも、自衛隊を批判する大衆的なデモが起こった。
米中央軍のスミス副司令官は「イラク国民議会選挙は独立選挙管理委員会の現在の計画では、来年1月27日と理解している」と述べた。米国はイラクの街を徹底的に破壊し尽くして、その廃墟の上に米国の属国としての「民主主義」をうち立てようというのか。賢明なイラクの民衆はそれを拒否するだろう。
小泉首相は11月6日、「(米軍のファルージャ攻撃を)成功させなきゃあいけない」とのべ、あらかじめ虐殺を支持し、不問に付した。そしてサマワの状況認識を質されて「(サマワを非戦闘地域というのは)戦闘が行われていないからだ」「自衛隊が活動している地域が非戦闘地域だ」などと愚にもつかない詭弁を述べた。APECでの日米首脳会談では「イラク支援のやりかたは日本に任せて」「日本と米国のゴールは一緒」などとブッシュ大統領にいい、「あうんの呼吸だ」と称して自衛隊のイラク派兵期限延長を約束した。
しかし、「選挙」が予定される1月までの2ヶ月の間に自衛隊が戦闘に入る事態になる可能性はこれまでで最も高いのではないか。サマワのオランダ軍は3月に撤退する。「有志連合国」はすでに8カ国が撤退し、残る22カ国では自衛隊の800人以上の規模は米英軍を含めてイタリア、韓国、オーストラリアの5カ国に過ぎない。
もはや小泉首相のイラク派兵は彼のつくったイラク特措法にすら反するのは明白だ。憲法を引き合いに出すまでもなく、日米安保条約にすら反するものだ。だから首相の私的諮問機関の安保防衛懇談会は首相に新・新ガイドラインと安保再々定義を薦めているのではないか。この違憲のアウトロー政権をこのままにしておいていいわけがない。
国会周辺ではいま連日のように行動が組まれている。25日昼は市民緊急行動などによる国会前集会、29日は院内集会、30日は星陵会館での集会、12月3日は官邸前行動、14日はWORLD PEACE NOWの日比谷野音での集会などなどだ。がんばろう。 (高田健)
11月17日、自民党憲法調査会(会長・保岡興治・元法相)の憲法改正案起草委員会(座長・中谷元・元防衛庁長官)は憲法改正草案大綱の原案=「たたき台」を公表しました。自民党憲法調査会はこれを踏まえて、12月中旬に憲法改正草案大綱を決め、結党50周年にあたる来年11月15日に合わせて憲法改正案を正式に決定する予定です。
この原案は「たたき台」であるとはいえ、現在の自民党の改憲意見の大勢を示すものであり、その中身は見逃すことのできない危険性を持っています。この暴露のための闘いは憲法改悪に反対する市民運動にとって焦眉の課題です。
韓国では早速、与野党の71人の国会議員が「日本は21世紀に帝国主義の復活を夢見るのか」という声明を発表し、「日本の改憲はわが民族の生存を脅かす最大級の事業だ」と指摘しました。隣国の国会議員多数の大変素早い指摘をアジアの多くの国々の民衆の声と共通するものとして私たちは重く受け止めなくてはなりません。
この改憲大綱原案=「たたき台」は以下のような構成です。
はじめに~基本的考え方~/前文(未定)/第一章 総則/第二章 象徴天皇制/第三章 基本的な権利・自由及び責務(第一節 総論的事項、第二節 基本的な権利・自由、第三節 国民の責務、第四節 社会目的~プログラム規定~としての権利及び責務)/第四章 平和主義及び国際協調(第一節 平和主義、第二節 国際協調)/第五章 統治の基本機構(第一節 国会、第二節 内閣総理大臣及び行政、第三節 国会と内閣の関係、第四節 司法裁判所、第五節 憲法裁判所)/第六章 財政/第七章 地方自治(第一節 地方自治の原理、第二節 地方自治体の種類、第三節 地方自治体の権限及び機関)/第八章 国家緊急事態及び自衛軍(第一節 国家緊急事態、第二節 自衛軍)/第九章 改正です。
自衛軍と海外での武力行使、天皇の元首化などを明記したこの原案は、本年6月に発表された自民党憲法改正プロジェクトチームによる論点整理の考え方に添ったもので、全体として「平和憲法体制」を転覆し、「戦争のできる国」として日本社会の軍事化を促進するねらいを持った極めて危険なものとなっています。
これらの内容は21世紀における不安定な国際社会の中で、米英同盟並みの日米同盟を築き上げ、グローバルな規模での日米安保同盟を柱に生き延びをはかっていこうとする日本支配層の戦略的な方向を示すものであり、原案がしきりに「未来志向」を強調するのとは裏腹に、政治的思想的には立憲民主主義の否定や天皇の元首化の主張に代表される極めて復古的色合いの強い国家主義的なもの担っているのが特徴です。原案はそうした歴史反動的な路線への反発を恐れて、「復古的との誤解を払拭するため」にも、現行憲法の3つの基本的原理は今後とも「発展・維持する」とか「徹底的に未来志向の姿勢」であることなどを強調し、原案のサブタイトルは「『己も他もしあわせ』になるための『共生憲法』を目指して」と名付けているほど苦心しています。ここには現行憲法について社会的共通語になっている「平和憲法」というネーミングに対抗して、「国民しあわせ憲法」とか「共生憲法」というイメージを普及するねらいがあります。本年6月、自民党政務調査会が参議院選挙に際しての資料として作った「憲法改正のポイント」というテキストでも、「自民党がつくる憲法は『国民しあわせ憲法』です」などといっていました。国を危うくする「平和憲法」か、それとも「国民しあわせ憲法」「共生憲法」かの選択を!というわけです。こうした欺瞞的な言葉使いによるイメージ戦略でその危険な本質=「戦争のできる国への転換」を隠蔽しようとする策動がすすんでいます。中谷氏のような「制服組」が座長を務める起草委員会がつくった「共生憲法」ならぬ「強制憲法」であることを見抜く必要があると思います。
原案は第八章に「国家緊急事態及び自衛軍」の項を設け、その第二節「自衛軍」(名称はさらに検討するという)で、「個別的又は集団的自衛権を行使するための必要最小限度の戦力を保持する組織として」の軍隊を憲法上の機関として明記するとしました。その任務は国家の「防衛緊急事態に対し、我が国を防衛すること」および「治安緊急事態、災害緊急事態その他の公共の秩序の維持に当たること」および「国際貢献のための活動(武力の行使を伴う活動を含む)」と規定し、軍事規律維持のために特別裁判所(軍法会議)の設置も明記しました。これらは現行憲法第九条の全面的な否定で、破壊というべきものです。
また第三章「基本的な権利・自由及び責務」の第三節「国民の責務」で「国防の責務及び徴兵制の禁止」を入れました。「国家の独立と安全を守る責務」と、先頃国会で強行された有事法制がいうところの「国及び地方自治体その他の公共団体の実施する措置に協力」する責務を明文化しました。改憲派が「改悪」という批判をかわすために導入しようとしている「新しい人権」規定と抱き合わせで、人権を破壊する「国防の義務」が挿入されるのです。
付け加えられた「徴兵制の禁止」は、その「解説」で「『徴兵制復活か!?』などという懸念を払拭するため、わざわざ設けることにした」「なお、世界の趨勢でも、徴兵制は軍事的に必ずしも実効的ではないようであり、職業軍人による軍隊へと変わる傾向にあるようである」などと説明しているものです。そして第八章第一節に「国家緊急事態」の項を設け、その際には首相が「基本的な権利・自由」を制限できるとして、有事法制制定時に問題とされた事実上の戒厳令規定を設けました。
また第四章「平和主義及び国際協調」では「平和的生存権」の変質がはかられています。原案には「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、全世界の国民が、ひとしく貧困、環境破壊、薬物、国際組織犯罪、感染症、紛争、難民流出、対人地雷等の社会構造的な災禍から免れ、尊厳を維持した人間として創造的で価値ある人生を生きる権利を有することを確認するものとすること」と書いてあります。このはじめの部分は現行第九条を恣意的に引用して接続しているものですが、後半部分は現行憲法前文の「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」という有名な「平和的生存権」規定の箇所にあたるものです。比べてみると、自民党原案は憲法では不都合と思われるほどに細部の規定を入れながら、「平和のうちに生存する権利」という言葉を除外しています。これは改竄、改悪以外のなにものでもありません。
これらの改悪を粉飾するねらいで原案に「大量破壊兵器の廃絶及び非核三原則」を盛り込みましたが、「核密約疑惑を含め米国の『核の傘』に安全保障をゆだねてきたこととの矛盾をどうするか」(沖縄タイムス社説)との批判があるように、「核の持ち込み」などはすでに日本政府によって既成事実化されています。
このように見てくると、改憲原案のこれらの規定は現行憲法の「修正」などですらなく、その平和主義と真っ向から対立するものです。
あえて付記しておきますが、「国民の国防の責務」を前提にした「徴兵制の禁止」なる項目は欺瞞に過ぎません。国防の責務の下では今日、支配層内に根強い推進論がある学校教育における「奉仕活動の義務」の対象に「国防軍」での活動が含まれる可能性を否定できませんし、あるいは最近のイラクの戦場で存在が知られた米国流の「軍事の民営化」、軍事会社の育成とその活動という形で兵力を補填することも可能です。このようにして事実上の徴兵制、兵士の人材補給基盤作りをすすめることは可能になるでしょう。
原案は第一章「総則」で「我が国は、天皇を象徴とする自由で民主的な国家」と規定、国旗は「日章旗」、国歌は「君が代」と定めるとしています。
第二章「象徴天皇制」では「天皇は、日本国の元首であり、日本国の歴史、伝統及び文化並びに日本国民統合の象徴として我が国の平和と繁栄及び国民の幸せを願う存在」としました。また「皇室典範の定めるところにより、男女を問わずに、皇統に属するものがこれを継承する」としています。そして現行憲法の国事行為以外の天皇の私的行為、いわゆる皇室行為も天皇制を支えるための活動だから「公的行為」だと位置づけ直しました。
こうして天皇を「日本国の元首」と規定し、現行憲法では単に「国民統合の象徴」としていたものを、「日本国の歴史、伝統及び文化並びに日本国民統合の象徴」と規定し直し、皇国史観との結合をはかっています。強制はしないといって導入して強制してきた「日の丸」「君が代」を今度は最高法規の憲法に明記することで強制の正当化を図ろうとしています。
「我が国の平和と繁栄及び国民の幸せを願う存在」としての天皇の「元首」規定の導入は従来から復古主義者の念願であり、この規定の挿入は「国旗、国歌」規定と合わせて「戦争のできる国」づくり=兵士に身命を賭けさせる大義名分と不可分の問題であり、重大な憲法改悪です。また、いわゆる世継ぎ問題として派生している天皇の後継者不在の可能性、実態としての天皇制の危機と関連して、原案は「女帝」容認を取り入れることで俗受けする斬新さを装っていますが、そこに「皇統」などという万世一系の天皇論、皇国史観に類する用語を復活させていることも見逃せません。
これらの天皇制の規定と合わせて、原案の「はじめに~基本的考え方~」では自民党の考える「新しい国家像(憲法像)」として、「我が国のこれまでの歴史、伝統及び文化に根ざした固有の価値、すなわち、人の和を大切にし、相互に助け合い、平和を愛し命を慈しむとともに、美しい国土を含めた自然との共生を大事にする国民性(一言で言えば、それらすべてを包含するという意味での「国柄」)を踏まえたものでなければならない」「国民の誰もが自ら誇りにし、国際社会から尊敬される『品格ある国家』を目指すということである。……人間の本質である『社会性』が自立し共生する個人の尊厳を支える『器』であることを踏まえ、家庭や共同体が、『公共』の基本をなすものとして位置づけられるものでなければならない」などとしています。
これらに見られる「国柄」論の観点は、自民党の「解説」によると、「国柄」とは「復古的なもの(国体)」ではなく、「平和を愛し命を慈しむとともに、草木一本にも神が宿るとして自然との共生をも大事にするような平和愛好国家・国民という『国柄』であり、さらに付言すれば、そこにいう歴史には、第2次世界大戦における敗北の歴史も含めたものである」などと解説されています。「敗北の歴史」とは侵略の歴史の反省であるはずですが、原案ではそのような視点が全く見受けられないこともいうまでもありません。こうした美辞麗句で粉飾しながらも、まさにここに復古的な思想・観点が挿入されていることは見逃すことのできない問題です。
自民党改憲原案の目玉でもある「新しい人権」の追加は第三章第二節の「基本的な権利・自由」に登場しています。
(1)名誉権、プライバシー権及び肖像権、(2)知る権利(情報アクセス権)、(3)犯罪被害者等の権利、そして「従来の権利規定の修正」として、(1)表現の自由と青少年保護、(2)政教分離、(3)財産権の保障とその限界(及び知的財産権の保護)、(4)企業その他の経済活動の自由などが列挙されています。そして「新しい人権」論の目玉商品として喧伝されてきた「環境権」については、これらと分離して第三章第四節のなかで「環境権及び環境保全の責務」という項目を設けています。
そこでは「何人も、人格の発展にふさわしい良好な環境の下に生活する権利を有し、及びこれを保護する責務を負うものとすること」とされ、「環境権」の明記はないままに「保護の責務」と抱き合わせにされています。「解説」では「いわゆる『環境権』については、国民(市民)の側の『権利』としてだけではなくて、国民(市民)の責務でもあること」を明らかにしたと説明しています。
いずれにしても、これらは憲法に規定しなければ前進できないのかという問題がありますし、いわば独占禁止法が禁じている「抱き合わせ商法」だといわなくてはなりません。
また「国民の責務」の箇所に「納税その他の社会的費用の負担の責務」と書き込むことで、現行の納税の義務のほかにも社会的な費用の負担を責務とし、負担増を押しつけようとしているという問題もあります。
第三章の第四節「社会目的(プログラム規定)としての権利及び義務」の項に「教育の基本理念」や「家庭の保護」という項があります。そこで「教育は……我が国の歴史・伝統・文化を尊重し、郷土と国を愛し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を涵養することを旨として行われなければならない」として、いま、教育基本法の改悪を狙っている勢力がいう「愛国心」を導入し、かつての常套文句の「涵養」という用語まで使っていることも見逃せません。そして「家庭の保護」については「解説」ではあえて家制度の復活という復古的な意味合いではないと弁明しつつ、「『家庭』は社会や国家という『公共』を構成する最小の単位」だと位置づけています。これはこの原案が全体として「個」から「公」への重心の移動をはかっていることを端的に示しています。
また原案は第九章「改正」で憲法改正手続の緩和を提起しています。ここでは改憲手続は2つの方法をとり、1つは各議院の過半数の賛成による発議と国民投票での有効投票の過半数による改憲か、もう1つは各議院の3分の2の賛成で国民投票は行わないで改憲が成立するという方法かのいずれかとされています。現行憲法は国会の多数意思と民意が異なることがあり得ることを前提に、最終的には主権を有する国民の意思を尊重するという思想に基づいて国民投票制を導入しているのですが、原案が改憲においてこの国民主権の思想を否定したことは重大な問題です。
なお「総則」で現行憲法99条の憲法尊重擁護義務に加えて、「国民は……これを尊重し擁護する責務を有する」と並列し、「義務」を「責務」と表現を変えつつ、権力制限規範としての立憲民主主義的な憲法思想を改変したことも問題です。
自民党はいよいよこのような全面的改憲案作りの作業に入りました。しかし、このことは即、自民党が具体的に新憲法採択という政治路線をとったことを意味するものではありません。そう思うのは早とちりに類すると思われます。「(両院の3分の2の賛成が必要だから)民主党や公明党の考え方にも十分目配りして、幅広い柔軟な視点から憲法改正に取り組むべき」(「日本経済新聞」社説)だと自民党執行部も考えているのは間違いないでしょう。とりわけ民主党の現執行部は今のところ政権奪取に最大の関心があり、改憲問題はその後だと考えているフシがあります。公明党も世論との関連で動揺的であることを考えれば、自民党がいま作成しようとしているような全面的で復古的な改憲案をごり押しすることは考えられません。今後、改憲案の内容は与党や野党第1党の民主党との間で政治的綱引きがおこなわれ、妥協が図られるでしょう。目下、準備されつつある自民党改憲案は、この妥協を計算にいれたとりあえずの「言い値」に他なりません。
しかしそうであっても、この改憲草案原案には自民党が長期的に何を目指しているかが鮮明にされているものであり、重視してかかる必要があります。
11月3日午後、都内の星陵会館で「憲法改悪を許さない11・3集会」が開かれた。
市民連絡会などでつくる「11・3憲法集会実行委員会」と土井たか子さんらの呼びかけによる「憲法行脚の会」の共催で、約450人の市民が参加した。講演は水島朝穂さん、辛淑玉さん、朴慶南さん。WORLD PEACE NOWの運動のなかでつくられた若者の9条運動グループ「9LOVE」も映像などで参加し、拍手を浴びた。主催者挨拶は市民連絡会の高田健さん。
11月6日午後、日比谷野外音楽堂を埋め尽くして「教育基本法改悪に反対する全国集会」が開かれ、全国から5500人の人びとが参加し、終了後、東京駅付近までデモ・パレードを行った。呼びかけ人は大内裕和、小森陽一、高橋哲哉、三宅晶子の各氏。市民連絡会もパレード指揮などを分担して活動した。
11月10日夜、虎ノ門の米国大使館付近で、米軍のイラク総攻撃に反対する緊急行動が行われ、わずか2日間の呼びかけであるにもかかわらず、350人の市民がかけつけた。
この日の行動は市民連絡会など27の市民団体が呼びかけたもので、赤坂警察署が大使館への公道を封鎖した中で、JTビル前でプラカードを掲げ、キャンドルを灯して集会を行い、その後、代表団が大使館に行って抗議要請文を手渡した。この集会は翌日、さまざまなメディアで報道された。抗議文は市民連絡会のサイトに掲載されている。
自衛隊のイラクからの撤退を要求し、イラク特措法の廃案を求めて、11月15日昼から衆議院第一議員会館で「国会議員と市民の緊急院内集会」が開かれ、民主党(樽床伸二団体連絡委員長)、共産党(志位和夫委員長)、社民党(福島瑞穂党首)の代表と無所属の糸数慶子議員など13人の国会議員、国会議員代理20数人を合わせて350人の市民と議員が参加した。呼びかけは市民連絡会も参加する「戦争反対・有事をつくるな!市民緊急行動」と「平和を実現するキリスト者ネット」「平和をつくり出す宗教者ネット」の3団体によるもの。3野党はイラク特措法廃止法案の提出で足並みをそろえた。
11月21日午後に行われた「九条の会 仙台講演会」に4500人以上の人びとが結集しました。講演者は井上ひさし、加藤周一、澤地久枝、三木睦子の各「九条の会」呼びかけ人でした。第3会場まで用意しましたが、主催者の予想を上回る参加者数で、会場前の公園でも会場からあふれた2000人以上の人びとがスピーカーからの声に耳を傾けました。この講演会はおりから、北海道の部隊に変わって東北の部隊がイラクに派遣されるという情勢の中で、地元仙台の「11・21憲法9条を守る宮城集会呼びかけ人会議」との共催。「自衛隊をイラクから撤退させ、戦争のない世界を」というサブタイトルを付けて行われ、集会のあとはアピール行進も行われました。「許すな!憲法改悪・市民連絡会(仙台)」も講演会の成功のために協力しました。
毎週月曜日18:30~市ヶ谷の防衛庁前で、都内の市民団体が沖縄・辺野古の座り込みなどに連帯して、抗議集会を開いています。市民連絡会も都合をつけて参加しようと呼びかけています。