私と憲法239号(2021年3月25日号)


女性による女性のための相談会を行って

1年以上続くコロナウィルスとの対峙は、世界でも日本でも、富める者はいっそう富み、貧しい者はその貧しさをさらに深めている。日本政府の無策は差別と貧困格差をさらに拡大している。今回行われた女性たちの手による女性のための東京での取り組みは、日本国憲法の生存権や人権を自ら獲得する不断の努力の一環といえる。

事務局 菱山南帆子 

2020年から2021年にかけて年末年始に「年越し支援・コロナ被害相談村」が労働組合、市民団体によって新宿大久保公園にて3日間にわたって開催されました。相談村には女性専用の相談ブースも設けられ、3日間で62名の女性が相談に来られました。(男性は279名)

2008年のリーマンショックの時、日比谷公園で行われた年越し派遣村では、相談者505名中、女性は5名だったのにも関わらず、2021年のコロナ禍では約12倍もの女性の相談があったことに危機感を持ったその場に居合わせた女性たちの立ち話から「女性だけの相談会を行おう」という話に発展しました。ノートにかじかむ手で連絡先を手書きで書きあい、1月下旬に初めてZOOMにて皆さんと顔合わせをして相談会を行う決意を固めあいました。それから毎週土曜の朝はZOOMで実行委員の仲間たちと2時間にわたって会議を行い、相談会の当日まで打ち合わせはすべてオンラインで行いました。

相談会までの一週間は街頭宣伝と夜回りの毎日でした。街頭宣伝を行うチームとネットカフェや女性専用カプセルホテル、24時間保育園、ネットカフェ付近のコンビニなどに置きチラシをお願いするチームで役割分担をしながら宣伝を行いました。連日の夜回りでは緊急事態宣言下による時短営業で20時以降、店を追い出されてしまって行き場所がなく、困っている女性たちに向けて、渋谷、池袋、新宿を中心に繁華街を練り歩きました。練り歩き後は、地図を片手に複数のチームに分かれて置きチラシに奔走しました。20時から約2時間の夜回りを行った後に立ち話で打ち合わせを行うこともあり、仕事と両立しながら手弁当で相談会実行委員を担っている私たちは随分タイトな日々を過ごしました。

迎えた相談会の当日。なんとよりにもよって朝から晩まで大雨、雷、強風の大嵐。2日目は晴れたものの、テントが吹き飛ばされるほどの強風で「一体何の罰を受けているのか」とぼやきが出てしまうほどの悪天候に見舞われました。しかし、集まった女たちから「撤収」という言葉は最後まで出ることなく、その場にとどまり、何度もテントに溜まった雨水を滝行のように浴び、次の日は強風で飛ばされないようテントの柱に何人もがしがみついて「人間重し」になりながらもやり切りました。

2日間で現場に寄せられた相談件数は約125件。天候が良かったらもっと来たかもしれません。とても深刻な状況です。

私は、主に市民運動で培った草の根運動を活かし企画実行しました。当日は保育士資格を持っているということもあり、宣伝だけではなくキッズコーナーも兼任しました。

初日は雷雨のため子ども連れの相談はなかったが、晴れた翌日には相談会開始前からお子さんを連れた女性が2人、並びました。その後も続々とお子さんを連れた相談者の方が来られました。

「朝ごはん食べられましたか?」と聞いたところ「まぁ・・・」という返事だったのでチョコレート菓子をお渡ししたところ、親子ですごい勢いで食べているのを見て「遠慮して食べてないと言えなかったのかも」と思ったのと同時に、もしかして今日はそのような状況の方が多く来られるのではないかと、大慌てでコンビニに行っておにぎりを大量に購入してきました。

おにぎりを親子に手渡し、各場所におにぎりを置いて戻ると、まだ幼いお子さんがキッズテントの中で背中を丸めておにぎりを口いっぱい頬張っている姿を見て胸が締め付けられました。たった数年しか生きていないこの子たちが一体何をしたというのでしょうか。お母さんによると本当は昨日来たかったが、悪天候で諦めたと言っていました。雷雨の中じっと食べるものも我慢して過ごしていたのかもしれません。そんな子どもの背中を見ても、菅首相はじめとした自公政権は「自助」だというのかと怒りがこみ上げました。

私はその一日だけで、「握り飯を大量に買う謎の女」として大久保公園周辺のコンビニのおにぎりを買い占めて走り回りました。コンビニのおにぎりを買いながら、食べたいのに食べられない人がいるというのに大量の食物が廃棄処分になっているということも考えました。廃棄したものを食べにくる人がいるからと、わざと廃棄弁当やおにぎりにタバコの吸い殻を混ぜて捨てているというスーパーやコンビニの話も思い出しました。

資本主義や新自由主義とはこういうことなんだと歌舞伎町のコンビニを走り回りながら、「握り飯を買う女」はより一層「命のための闘い」への決意を固くしました。

コンビニおにぎりは買っても買ってもすぐになくなってしまうので、段ボール1箱分のアルファ米に水を入れて炊いて、おにぎりにすることにしました。その水の量はおよそ8リットル。段ボールにビニールをかけてアルファ米に水を注いで1時間。なかなかおいしそうなお米が出来上がり、そこに混ぜご飯フレークを入れてかき混ぜれば五目御飯の完成です。

「さぁさぁ、皆さん、アルファ米が大量にできたのでおにぎりを作れる方手伝ってください」と呼びかけたら一気に女たちが結集。ふと性的役割の固定化が頭をよぎったのですが、いやいや、今日は女しかいないのだと再確認。今まで「男手」といわれて、私たちがしてこなかった警備やテントの設置だって何のその。男が5人でテントを立てるのなら、私たち女は10人でテントを立てようじゃないかと、女だけで頑張り抜いてきました。

そうやって出来上がった大きな握り飯は、コンビニおにぎりよりも人気でした。やはり、人の手が加わった手作り感のあるものは、つい手が伸びてしまうものなのだなと思いました。私たちも食事に行けない状況だったので、昼は私たちもみんなで握ったおにぎりを食べて、文字通り「同じ釜の飯」を食いました。

相談会はとにかく「来やすい」ことを第一に考えて、レイアウトにはこだわりました。まずはDV被害者が来ることもあるためプライバシーの保護に重点を置き、テントは目隠しをし、外から見えないようにぐるりと一周円を書くように配置しました。真ん中にはカフェスペースを設けて、お茶をしながら気軽にお話をしたり、お菓子や暖かいお茶を飲みながら相談の順番を待てるような雰囲気をイメージ。名付けて「フラワー型」の設営をしました。

また、相談者をニュースのインパクトとして利用しないように、事前に記者レクを行いました。記者レクを行った方しか当日は取材できないという、厳重体制をとりました。それは過去に相談者をカメラで追い掛け回したり、望遠で盗撮をしたり、実行委員に「もっと貧乏な人を紹介してください」と聞いてきたり、DV被害者の話を聞いた後に、「公平性」だと言ってDV加害者の夫にわざわざ連絡をして話を聞いた結果、妻の居場所がばれてしまった等、ここには書ききれないメディア被害があったからでした。
当日は厳重なメディア対策でしたが、来られたテレビ局や新聞記者さんはほとんどが女性の方でした。

しまいには、記者さんたちも「女性による女性のための相談会」を目の前で見ているうちに、取材も忘れてテントの設営を手伝っている姿を見て、「これぞシスターフッドだ」と嬉しくなりました。

このコロナ禍では「人と人との接触を減らす」ことが対策なので、飲食店や接客業、サービス業などリモートワークができない職業は大打撃です。そしてそういった職業に就いている多くの方は女性で、さらに非正規など不安定雇用であるということが、今回、リーマンショックの時と違って「女性不況」といわれる状況を生み出しています。更に「女性は夫に養ってもらえばいい」という風潮が長らく横たわっており、それが女性の就労支援を阻んでいます。男性向けの仕事は紹介できても、女性向けの仕事が「介護」以外になかなかないということも私は今回知りました。

女性はいつの時代もサブ的存在を強要されてきた結果、コロナ禍で投げ出されてしまい、その受け皿さえもままならないという現状に、性差別社会の根深さが突きつけられました。

今回、女性相談会を行うにあたって東京都に緊急支援要請をしました。前夜になって急遽、小池都知事より直接会うという話になりました。驚いた私たちは「思わずぶん殴ってしまわないだろうか」という一抹の不安を抱えながら(冗談です)面会をしました。
私たちが要求した具体的な内容は2点。

  1. 寝る場所がない方に向けて都内のホテルの部屋を確保してほしい。
  2. 都知事自身が相談会当日に直接会場に来てほしい。

ということでした。

この要求に対して小池都知事は

「コロナの感染者が下げ止まりになっている。さらなるコロナ対策に協力をしてほしい」
「就労支援をさらに進めていく」

という答えでした。
つまり何も答えてないに等しく、結果、ホテルも確保せず、現地にも姿を見せることもありませんでした。冷たい国政に、冷たい都政。私たちはこの冷たい社会構造を女の力で変えなくてならないと口々に確認しあいました。

私たちが行った 2の相談会は画期的な取り組みでした。様々な組合の女性部や市民運動家、カウンセラーに弁護士、農家、医療関係者、メディア関係者と、組織の違いも立場も職種も超えて団結して壁をぶち破って行った女の相談会は「女の総がかり」ともいえる壮大な取り組みでした。

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米国に追従し「インド太平洋」で軍事的緊張を激化させる菅政権に代わる新しい政権を!

高田 健(事務局)   

1.米中の覇権争奪の新たな段階

米国のバイデン新政権と中国の習近平指導部の外交トップ(ブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官、中国の外交を統括する楊潔チ政治局委員と王毅外相)は3月18日から、アラスカのアンカレジで2日間にわたる会談をした。「批判の応酬」と報じられた異例ずくめの協議後、双方とも「率直に意見を交わすことができた」とコメントした。
これはトランプ前政権以後の米中覇権争奪の新段階の到来を象徴する会談だった。

3月3日、米国バイデン政権のブリンケン国務長官は外交政策に関する演説で、中国は今世紀「最大の地政学上の課題」で、「米国の中国との関係は、必要なときは競争的、可能なときは協力的、必須なときは敵対的」になると述べた。

バイデン政権がまとめた国家安全保障政策の文書では中国について「経済力、外交力、軍事力、技術力を組み合わせ、安定し開かれた国際システムに対して持続的に挑戦できる唯一の競争相手」と指摘した。

「アメリカ・ファースト」といいながら、既成の国際関係をガタガタに壊し続けたトランプ米国大統領が去って、バイデン新大統領は就任するやいなやかつてのトランプ大統領にならって「オセロゲーム」のようにぱたぱたとその政策を「米国第一主義」から「同盟強化」の方向に逆転させた。

米国はトランプが壊した欧州との関係を真っ先に回復した。2月25日のシリア空爆もトランプが破壊したイランとの関係再編のための駆け引きだ。

対中政策ではバイデン政権はトランプ前政権が取った強硬姿勢をおおむね維持する方針を示している。バイデン政権はトランプ前政権とは異なり「自由で開かれたインド太平洋」構想による同盟国との連携の強化によって中国を封じ込めようとしている。

3月12日にはオンラインでクァッド(米・豪・印・日)首脳会議が行われ対中国包囲戦略を意識した共同声明が発表された。この対中戦略のもとで、日本が果たす役割への米国の期待と要求はいっそう増大することになる。

一方、中国には東アジア・インド洋・アフリカ戦略の「一帯一路」構想と、西太平洋における中国の「第一列島線、第2列島線」戦略があり、ここでの米国の覇権を認めないという立場だ。勢い、この地域での米中の覇権争奪は激化せざるを得ない。

2.日米2+2と対中、対朝鮮抑止戦略

3月16日、米国のバイデン新政権と日本の菅新政権のもとで初めて、東京で茂木外務大臣、岸防衛大臣、ブリンケン国務長官及びオースティン国防長官は、日米安全保障協議委員会(2+2)を開催し、共同発表文書をだした。この文書は「自由で開かれたインド太平洋とルールに基づく国際秩序」という米国の対中国抑止戦略に日本をしっかりと組み込み、参加させるものとなった。

会議後発表された「共同文書」は、中国を名指しして、核の傘を含む日米軍事同盟強化を進めることを明確にして、以下のように述べた。

「日米同盟が、インド太平洋地域の平和、安全及び繁栄の礎であり続けることを再確認。日本は国家の防衛を強固なものとし、日米同盟を更に強化するために能力を向上させることを決意。米国は、核を含むあらゆる種類の米国の能力による日本の防衛に対する揺るぎないコミットメントを強調した」と。

そして「閣僚は、北朝鮮の軍備が国際の平和と安定に対する脅威であることを認識し、北朝鮮の完全な非核化へのコミットメントを再確認し、北朝鮮に対し、国連安保理決議の下での全ての義務に従うことを求めた。閣僚はまた、拉致問題の即時解決の必要性を確認。日本、米国及び韓国の三か国間協力は我々が共有するインド太平洋地域の安全、平和及び繁栄にとって不可欠である」とのべた。

これでは核の傘の論理の再確認であり、朝鮮半島の非核平和は米国にのみ都合のよい論理に過ぎない。

「共同文書」は、最近、中国海警が武装を強化するなど、日中間の紛争が激化している尖閣諸島に関して、日米安保条約を適用するとの日本政府の求めに応じて以下のように述べた。

 「日米は、中国による、既存の国際秩序と合致しない行動は、日米同盟及び国際社会に対する政治的、経済的、軍事的及び技術的な課題を提起していることを認識。地域の他者に対する威圧や安定を損なう行動に反対することを確認。閣僚は中国海警法等の最近の地域における混乱を招く動きについて深刻な懸念を表明。閣僚は、日米安全保障条約第5条の下での尖閣諸島を含む日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントについて議論。日米は、現状変更を試みる、あるいは、尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとする、いかなる一方的な行動にも引き続き反対する」と。しかし「地域の他者に対する威圧や安定を損なう行動」の平和的話し合いによる歴史的検証が必要で、一方的に他者に対する弾劾は解決にならない。

 「共同文書」は日本の防衛には直接関係しない台湾海峡、南シナ海、香港、新疆ウィグル自治区などの問題に言及、従来の日米安保とそのもとでの専守防衛から大きく逸脱する主張を展開した。これはいたずらに中国との軍事的緊張を激化させるもので、この地域の平和醸成に逆行するものだ。

3.必要なことは「火遊び」ではなく、対話による緊張の緩和

「閣僚は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調。閣僚は、南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明。香港及び新疆ウイグル自治区の人権状況について深刻な懸念を共有した」と。

これらは中国が核心的問題とする事項群であり、一方的非難では解決しないのは明らかだ。もしも台湾海峡で米中の軍事的衝突があれば、米軍が沖縄の基地から出動するのは必然であり、自動的に沖縄は戦場とならざるをえない。現在、日本政府によって急速に進められている南西諸島に対する自衛隊の配備強化は台湾有事・朝鮮有事を想定したものだ。日本にとって必要なことはこの地域の対話による緊張の緩和であり、「火遊び」ではない。

日米の2+2に続いて、米韓の2+2を行い、日米韓の3カ国の軍事的連携を強調した。この間、形成されてきた朝鮮半島の平和への空気に水をかけるがごとくのこの米国の外交は、この地域の非核平和の願いに逆行する軍事的挑発であり、菅政権がそれに加担することは緊張の激化に加担することだ。

また、「共同文書」はこの地域での日米の軍事協力の強化を打ち出して、日米をはじめ多国間の軍事演習の強化を進めることを宣言した。そして「(日米軍事)同盟の運用の即応性及び防止態勢」を謀るとして、「敵基地攻撃能力の保有」の促進を示唆した。

 「閣僚は、日米同盟の役割・任務・能力について協議することによって、安全保障政策を整合させ、全ての領域を横断する防衛協力を深化させ、そして、拡大抑止を強化するため緊密な連携を向上させることに改めてコミット。宇宙やサイバーといった領域、及び情報保全を更に強化していくことの重要性を強調。さらに、閣僚は、同盟の運用の即応性及び抑止態勢を維持し、将来的な課題へ対処するための、実践的な二国間及び多国間の演習及び訓練が必要であると改めて表明」。

最後に、「文書」は辺野古基地建設の推進と思いやり予算など米軍のための予算の拡大を約束した。

「閣僚は、普天間飛行場代替施設をキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に建設する計画が、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であることを再確認。可能な限り早期に建設を完了することにコミット。在日米軍駐留経費負担につき、現行の特別協定を1年延長する改正に合意したことを受け、閣僚は、双方の交渉官に、双方が裨益する新たな複数年度の合意に向けて取り組むことを指示。閣僚は、年内の日米安全保障協議委員会の改めての開催を呼びかけた」。

この日韓・日米の2+2閣僚会合につづいて、4月には菅首相の訪米と日米首脳会談が予定されている。

 参勤交代よろしく、訪米して各国に先駆けてリアルの首脳会談1番乗りを狙う菅政権は、安倍前政権の対トランプ政権対応同様、米国の世界戦略に不可避的に引きずり込まれていく。この道は日本を米中の覇権争奪戦の下で一層固く米側に組み入れ、この地域の緊張激化の一翼を担う道だ。

4.自公政権に代わる新しい政権の獲得は切実な課題

私たちがアジアと世界の平和を求めるならば、米国と同盟して中国の覇権争奪戦に参加するのではなく、安保法制(戦争法)を廃止し、日本が米国に付き従って集団的自衛権を行使する道を進むことを拒否する新たな政権を打ち立てなくてはならない。この新政権は、当面、集団的自衛権に関する2014年の憲法違反の閣議決定を撤回し、戦争法を廃止し、少なくとも日本の安保防衛政策を従来の「専守防衛」の位置まで立ち戻らせなくてはならない。

そして、今年年頭に発効した「核兵器禁止条約」に参加・批准し、この地域にすでに存在する非核兵器地帯条約構想、ラロトンガ条約(南太平洋) 、バンコク条約(東南アジア)、セメイ条約(中央アジア)、 およびモンゴル非核地帯につづく、「東北アジア非核兵器地帯」の実現をめざし、朝鮮半島と日本の非核・平和の実現に貢献することだ。そのためにも米日韓軍事同盟強化ではなく、韓国と協力して朝鮮戦争の終戦協定と日朝国交正常化を実現する道を歩むべきだ。

「安保関連法の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」は昨年9月、立憲野党各党あてに4章15項目の「政策要望」を提出した。
その第4章「世界の中で生きる平和国家日本の道を再確認する」では以下の政策を示した。

※平和国家として国際協調体制を積極的に推進し、実効性ある国際秩序の構築をめざす。
平和憲法の理念に照らし、「国民のいのちと暮らしを守る」、「人間の安全保障」の観点にもとづく平和国家を創造し、WHOをはじめとする国際機関との連携を重視し、医療・公衆衛生、地球環境、平和構築にかかる国際的なルールづくりに貢献していく。核兵器のない世界を実現するため、「核兵器禁止条約」を直ちに批准する。国際社会の現実に基づき、「敵基地攻撃能力」等の単なる軍備の増強に依存することのない、包括的で多角的な外交・安全保障政策を構築する。自衛隊の災害対策活動への国民的な期待の高まりをうけ、防衛予算、防衛装備のあり方に大胆な転換を図る。

※沖縄県民の尊厳の尊重
沖縄県名護市辺野古における新基地建設を直ちに中止し、環境の回復を行う。普天間基地の早期返還を実現し、撤去を進める。日米地位協定を改定し、沖縄県民の尊厳と人権を守る。さらに従来の振興体制を見直して沖縄県の自治の強化をめざす。

※東アジアの共生、平和、非核化
東アジアにおける予防外交や信頼醸成措置を含む協調的安全保障政策を進め、非核化に向け尽力する。東アジア共生の鍵となる日韓関係を修復し、医療、環境、エネルギーなどの課題に共同で対処する。中国とは、日中平和友好条約の精神に基づき、東アジアの平和の維持のために地道な対話を続ける。日朝平壌宣言に基づき北朝鮮との国交正常化、拉致問題解決、核・ミサイル開発阻止向けた多国間対話を再開する。

5.日本の前途を切り拓くために

 今回の日米、米韓の2+2の協議で際立ったのは日本政府の対米追従の姿勢だ。韓国は共同文書で中国を名指しすることに抵抗し、米側も同意した。それに引き換え日本政府は愚かにも、隣国で最大の貿易相手国の中国を名指しで批判することに同意し、米国の対中国・朝鮮包囲網形成に加担した。

いま、日本では「これでは属国ではないか」などという議論が当たり前のように飛び交っている。これでは東アジアの緊張緩和と共生の道を日本が自ら閉ざしてしまうことになる。

例えば日本政府が最重要な外交課題の一つにあげる「拉致問題」の解決も、現状の日朝関係では糸口もつかめない。先ごろ3月10日、超党派の「日朝国交正常化推進議員連盟」(会長・衛藤征士郎元衆院副議長)は会合を開いて、その場で自民党の二階俊博幹事長が「この(議連)関係者での訪朝も考えてみなければならない」と述べたが、このままでは朝鮮は応じないだろう。

日本政府がその政治姿勢を転換できるかどうかが問われている。すでに述べたように当面する課題は市民連合が提起した「提言」に明らかだ。

硬直した政策をとりつづける菅・自公政権を代える課題は緊急で切実だ。

市民運動は人々にとって切実な様々な課題に全力をあげて取り組むと同時に、国会の立憲野党と連携して政権交代をめざさなくてはならない。

遅くとも今年10月までには行われる総選挙で、政権交代ができるかどうかが問われている。そのためには市民運動は立憲野党のあれこれの欠陥をあげつらって自らの運動にとじこもるのではなく、野党のたたかいを激励し、共同を促進し、共同の力で自公政権を打倒する闘いを大きく進めなくてはならない。

このところ、各地の地方選挙での自民党の衰退は著しい。21日に投開票された千葉県知事選挙は自民党本部が推薦した候補が野党などが擁立した候補に100万票の大差で敗北した。自民党の政治への批判の声は世に渦巻いている。

4月には秋田・福岡の県知事選があり、名古屋市長選挙がある。4月25日には衆院北海道2区、参院長野・広島選挙区での補欠選挙、再選挙がある。いまこそ立憲野党と市民は連携して闘わなくてはならない。このたたかい如何こそ総選挙の帰趨を決するに違いない。旗印は「いのちと人間の尊厳」だ。                                

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民主主義を護れ!ミャンマー軍事クーデターに抗議する(声明)

ミャンマーの国会にあたる連邦議会が開催される予定だった2月1日、国軍部隊によって、ミャンマーの最高指導者アウンサンスーチー国家顧問、ウィミン大統領など国民民主連盟(NLD)の幹部ら多数の関係者が拘束されました。直後、国軍は非常事態宣言を発令し、最高司令官のミン・アウン・フライン将軍が権力を掌握しました。

アウンサンスーチー国家顧問は、約15年にもおよぶ軍事政権による自宅軟禁生活から2010年に解放されると、2015年の総選挙で率いるNLDが圧倒的勝利を得て、政権を獲得しました。2020年11月の総選挙においても、NLDは圧勝しました。このような国民の選択と民主的手続きによって成立した政権を、軍事クーデターという暴力によって倒す暴挙を、私たちは決して許すことができません。

クーデター直後から、ミャンマー国民は「我々は決して軍靴の下にひざまづかない」として、大規模デモや公務員を含む幅広い職種における軍事政権の統治機能を無力化しようとの「不服従運動」を展開しています。これに対して、軍事政権は暴力による弾圧を加え、2月末現在で発砲による犠牲者は少なくとも9人、負傷者も多数に上り多くの国民が拘束される事態となっています。しかし、国民の抵抗が止む兆しはありません。

NLD政権下で任命されたチョー・モー・トゥン国連大使は、2月26日国連総会で演説し、抵抗を続ける考えを明らかにし「ミャンマー軍に対して行動を起こすために、あらゆる手段を使うべきだ」と国際社会に訴えました。国連のグテレス事務総長は「クーデターが失敗に終わるよう全力を尽くす」と述べています。米国のバイデン大統領は「市民の抗議拡大に伴い、平和的権利を行使している人たちへの暴力は容認できない」として軍政関係者への制裁措置を科すとしました。欧州連合(EU)も同様の措置を表明しています。

日本国内においても、在日ミャンマー人らが軍事政権に反対し国際社会の助力を求めて集会を開催しています。私たち「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は、日本政府に対して、暴力を手段として民主主義による国民の選択を踏みにじるミャンマー軍事政権を許さず、米国やEU諸国などの国際社会と足並みをそろえて行動するよう求めます。

近年、中国やロシアなどの大国において、ベラルーシやアラブの春から10年を経たエジプトなどにおいて、政権による民主主義勢力への弾圧が顕在化しています。日本国内においても、反対する沖縄県民の声を無視し新基地建設を強行するような権力の横暴が目立っています。民主主義は、多くの人々が自らの血を流しながら獲得してきた人類の財産といえるものであり、その脆弱な立場をふまえた私たちの不断の努力を求めています。私たちは、日本国憲法13条「個人の尊重」を基本に、民主主義を護るために闘っている世界の多くの人々と連帯して、全力でとりくんでいくことを改めて決意するものです。

2021年3月1日 

戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会
1000人委員会(03-3526-2920)
9条壊すな!実行委(03-3221-4668)
憲法共同センター(03-5842-5611)

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辞任で幕引きは許さない。森喜朗 東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会元会長の「女性差別」発言に関する抗議声明

2021年3月2日

戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

森喜朗元会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」発言は明らかに女性差別発言であり絶対に許せません。
私たち総がかり行動実行委員会は森喜朗元会長の女性差別発言を徹底的に弾劾します。
「物事を決める場に女性はふさわしくない」「女はただ従えばいい(わきまえろ)」という考えは構造的差別に他なりません。
こんな発言が重要な公の場で堂々と飛び出し、更にそれを制止するどころか笑い声が起こったこと、正面から辞任を迫るわけでもなく留意しようとした事実は、日本がジェンダーギャップ指数121位という「性差別国家」であることを物語っています。
性差別が貫く日本の社会構造の根深さを重く受け止めると同時にこれは森喜朗氏の問題だけではなく、職場や学校、地域、そして私たち市民運動や労働運動の中での問題でもあるのだと、自分たちのこととして捉えなくてはなりません。
よく、世代間問題として転換されがちですが、問題の本質はそこではなく、遅れたジェンダー感覚を見直すこともせず、自身のアップデートを怠った結果がこの差別発言につながったのではないでしょうか。
このような性差別構造を根本的に変えていくために、まず私たち自身も変わっていかなければなりません。
そしてオリンピック・パラリンピック組織委員会会長に新たに橋本聖子氏が就任しました。これも、公式な会議も持たない中で川淵三郎氏が森後任会長と報道されたのと同じく、密室人事に変わりありません。
橋本氏は森氏を「父のよう」「特別な存在」などと「わきまえた」発言をしました。
橋本氏の後釜に就任した五輪相であり男女共同参画担当相の丸川珠代氏は選択的夫婦別姓制度導入に賛同する意見書を地方自治体で採択しないよう求める文章を送っていたことが明らかになりました。
会長が女性になったところで今回の問題は何も解決はしていません。むしろ「わきまえた女」でなければこの国では発言の権利さえも与えられないということがはっきりとしてしまいました。
忘れてはならないのは、いつの時代も、戦争を「話し合い」決定する場には女性はおらず、男が決め、女や子ども、社会的弱者や少数者が巻き込まれていきました。命と暮らしと尊厳を軽んじる政治や性差別、女性や弱者を排除する社会や民主主義に基づかない政治は簡単に戦争に転化します。
声を上げることは「和を乱す」といって抑圧し排除する政治風土は何よりも女性の闘いなくしては変えられません。
性差別撤廃、命と暮らしが最優先にされる社会に向けて私たち自身も変わっていく努力を続けつつ、外に向かっても声を上げ続けていきます。

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デジタル監視法案(デジタル改革関連6法案)に強く反対する法律家・法律家団体の緊急声明

2021年3月17日

デジタル監視法案に反対する法律家ネットワーク

共謀罪対策弁護団 共同代表 海渡雄一
秘密保護法対策弁護団 共同代表 海渡雄一・中谷雄二・南 典男
社会文化法律センター 共同代表理事 宮里邦雄
自由法曹団 団長 吉田健一
青年法律家協会弁護士学者合同部会 議長 上野 格
日本国際法律家協会 会長 大熊政一
日本反核法律家協会 会長 大久保賢一
日本民主法律家協会 理事長 新倉 修
三宅 弘 元総務省行政機関等個人情報保護法制研究会委員 弁護士
平岡秀夫 元法務大臣・元内閣官房国家戦略室室長 弁護士
青井未帆 青山学院大学教授
池本誠司 元消費者庁参与 弁護士
右崎正博 獨協大学名誉教授
白藤博行 専修大学教授
晴山一穂 専修大学名誉教授

1.はじめに

政府は、デジタルデータの活用が不可欠であるなどとして、デジタル改革関連6法案を2月9日に閣議決定し、今国会での早急な成立を目指している。
関連法案は、内閣総理大臣を長とする強力な総合調整機能(勧告権等)を有するデジタル庁を設置し、個人情報関係3法を一本化し、地方公共団体の個人情報保護制度も統一化した上で、デジタル庁が市民の多様な個人情報を取得して一元管理し、その利活用を図ることなどを定めるが、個人のプライバシー権(憲法 13 条)保護の規定を欠き、政府と警察による徹底した市民監視を可能とする、「デジタル監視法案」というべき危険な法案である。
私たち法律家・法律家団体は、個人のプライバシー権を保障し、国家による市民監視を許さない立場から、以下に述べるとおり、デジタル改革関連 6 法案(以下「デジタル監視法案」という。)の成立に強く反対する。

2.憲法 13 条のプライバシー権に対する重大な脅威であること

(1)分散管理から一元管理となることの危険性

従来、各省庁、独立行政法人、及び地方自治体が、データを分散管理することにより、個人情報の保護を図ってきたが、デジタル監視法案は、これらの規制を取り払い、デジタル庁に、すべてのデジタル情報を集中して、マイナンバーと紐づけて一元管理することを目指している。しかし、デジタル庁に集積される個人情報は膨大な量であり、その中には、例えば、地方公共団体の保有する医療、教育、福祉、所得、税に関するデリケートな情報も大量に含まれている。ひとたび、これらが流出、漏洩、悪用された場合の被害の範囲と大きさは分散管理のときとは比較にならない。行政の外部委託化により、集約された膨大な個人情報を民間企業が取り扱う機会も増えており、外部流出等の危険性は高い。システムが統一化されることにより、外部からのサイバー攻撃を受けた際に被る被害も甚大なものとなる。デジタル監視法案は、これらのリスクの増大に見合う対策が何ら講じられていない欠陥がある。

(2) 個人の同意なく情報が利活用される危険性
個人情報の利活用を図るためには、データ主体の権利保護が大前提であり、それが、EU一般データ保護規則(GDPR)をはじめとする国際標準である。しかし、デジタル監視法案は、データ主体の個人の権利保護規定が致命的に欠けており、運用が始まれば個人のプライバシー権が侵害される危険が極めて高い。とりわけ問題は、デジタル庁に集められた膨大な個人情報が、権利主体の同意なく、企業や外国政府を含む第三者に提供され、目的外使用に供される危険である。整備法案では、個人情報保護法の 69 条として、既存の行政機関個人情報保護法 8 条と同様の例外規定をおくが、第三者提供が厳格に制限される保証はない。「所掌事務の遂行に必要」、「相当な理由」があるなどの理由により、個人の同意原則が骨抜きにされる怖れが極めて大きい。この怖れは、デジタル監視法案の目的が第一義的に、「我が国の国際競争力の強化」に置かれているとおり、経済界の強い要請に基づく個人情報保護規制の撤廃による国際競争力の強化に置かれていることからも裏付けられる。

3.政府・警察による監視国家の推進

デジタル監視法案のもとでは、各省庁と地方自治体の情報システムが、すべて共通仕様化され、デジタル庁に一元管理される。さらに、マイナンバーによって、健康情報、税金情報、金融情報、運転免許情報、前科前歴情報などが、紐づけされて一覧性の高い形での利用できるようになるのである。これは、市民のセンシティブ情報を含むあらゆる情報を政府が、「合法的に」一望監視できる国家、すなわち監視国家の体制整備を意味する。とりわけ内閣総理大臣を長とするデジタル庁は、内閣情報調査室と密接な関係を持ち、そうなれば、デジタル庁が集約した情報は、官邸・内閣情報調査室を介して警察庁・各都道府県警察と共有されることになる。個人の私生活が丸ごと常時、政府と一体となった警察によってデジタル監視されるような社会は、民主主義社会とは言えない。

4.地方自治の本旨に反すること

デジタル監視法案は、これまでの分権的な個人情報保護システムの在り方を根本から転換し、国による統一的な規制を行うとするものである。このような制度は、各公共団体において、住民との合意のもとで構築してきた独自の個人情報保護の在り方を破壊し、公共団体による先進的な個人情報保護制度の構築を後退させるものになりかねない。自治体において収集した個人情報をどのように管理するかは、自治事務の一環であり、国がこれを一方的に支配・統合することは、地方自治の本旨(憲法 92 条)に反するというべきである。

5.結論

デジタル監視法案は、上記以外にも、そもそも誰のためのデジタル化推進かという立法事実の議論をはじめ、転職時における使用者間での労働者の特定個人情報の提供を可能とする、国家資格をマイナンバーに紐づけて管理するなど、極めて問題が多い法案である。
慎重にも慎重な審議が必要である。デジタル監視法案に反対する法律家ネットワークは、本年2月25日に法案の修正撤回を求める意見書を発表しているが、特に、個人情報保護の徹底とプライバシー権侵害の危険の払しょく及び警察権力の規制をはじめ監視国家化防止策が徹底されない限り、デジタル監視法案は、廃案にすべきである。

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「第23回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会」報告

2月27日、午後1時から、「第23回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会」がオンラインで行われた。自らの任期中に憲法を変えると言った安倍晋三前首相は退陣したが、今年の通常国会では自公与党が改憲手続き法の強行に出ることも予想される。また、今年中に行われる総選挙では改憲勢力の伸張を何としても許してはならない。全国各地の草の根の市民運動の改憲阻止の闘いが試されているなかでの開催であった。

交流会では菱山南帆子さん(市民連絡会事務局次長)が司会を行い、「今年は初めての試みとしてオンラインでの全国交流集会を行うこととなった。みなさんと協力しながら会議を成功させていきたい。久々にみなさんに会えて元気が出ている」と話し、休憩を挟みながら全体の進行をしていくと話した。

はじめに藤井純子さん(第九条の会ヒロシマ)が開会挨拶をした。藤井純子さんは「初めてのZOOM会議で参加者も多く嬉しいかぎりです。憲法9条改悪を許さない!と言うと固いイメージだが、参加者は多彩でユニークで女性が多いことが嬉しい。基地や自衛隊、原発、教科書、ジェンダー、労働問題などいろいろな課題に取り組んでいる人が、憲法が変えられると自分たちの問題も解決できなくなるので、改憲ではなく憲法を生かそうという人たちが集まっている。今日の話し合いを持ち帰ってそれぞれ生かしていこう。今年は衆議院選挙が必ずあるし、広島では4月に参議院の再選挙もある。国会の野党の力を伸ばしていくことにも力を入れよう」と話した。

つづいて高良鉄美さん(参議院議員・市民連絡会共同代表)が連帯挨拶をおこなった。高良鉄美さんは「参議院で『沖縄の風』という会派をつくっています。沖縄の地方政党である社会大衆党の委員長に昨年の10月31日に就いた。結党70周年の日ですが、1950年の結党時は朝鮮戦争の最中であり、米軍の施政権下にあった沖縄では、平和がなく人権が蹂躙され軍事優先で自治権もありませんでした。その中で結党した綱領には、日本国憲法の精神を堅持すると第一番に書いてあります。沖縄に憲法が届かない中で、はっきり書いています。平和で民主的な日本国の発展と地方自治の確立という憲法の理念と沖縄の求めているものが近いことがわかります。いま、女性差別、民主主義、人権、平和などの問題が全世界でおこっています。これらの課題はSDGsの課題と重なり、憲法のめざした理念と重なります。実は今国会では参議院の憲法審査会の委員から外されました。これでは憲法の専門家が抜けて政治的側面からだけ審査会で議論することになるので、沖縄ではじめた憲政塾を、国会内でも定期的にはじめることとしたら、議員が集まってきています。いま、緊急事態条項と憲法9条改悪が合体したら大変なことになります。市民が力の源泉です。ともに全国でがんばりましょう」と発言した。

つぎに中野晃一さん(上智大学教授・市民連合)の短めの講演と高田健さんの行動提起が行われ、それぞれに簡単な質疑があった。各地の参加者からは11人が発言し、各地の特徴ある闘いが臨場感をもって報告され、共有された。また、4月に補欠選挙のある北海道、長野、広島からの報告も行われた。熱心な報告は5時近くまでに及んだが、集会が長時間に及んだため参加者のさらなる意見交換はできずに終了した。オンラインという面もあり新しい参加者や地域ふえたが、今後はこれまでよりも頻繁な開催により討議の充実を図るなども期待される集会となったのではないか。

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「菅政権とこれからの課題」

中野晃一さん(上智大学教授・市民連合)   

みなさんこんにちは。今日は「第23回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会」にお招きいただきありがとうございます。初のオンラインということで日本の民衆史、市民運動史に残る歴史的な集会でこのような場をいただき大変光栄に思います。たぶん高田さんが最初にZOOMを使われたのは私たちの連絡会議のときだったと思うんです。やっぱりこのような時代の中で、しかし転んでもただでは起きずに市民はこうやって新しい道具も使いこなして、このようなかたちでこのような状況においても集まることができるというのは、もちろん限界というか本当だったら会ってということはありますけれども、しかしできないということではなくて、こういったかたちでわれわれなりに集まって意見交換ができるということは本当に素晴らしいなと思います。

私もさきほどの高良さんの挨拶をうかがって、本当にその通りだなと思っています。やはり憲法というのは70年超えようと何だろうと「未完のプロジェクト」というか、本当に理想として世界に先立つようなかたちで「こういうものを目指していきたいんだ」ということが、平和のことや人権のことについてまだまだ到達できていないところがあると思うんですよね。それをつくっていくということの、そのための営みを続けなくてはならないわけで、改悪なんていうのはもってのほかです。その声を市民社会でへこたれずに、そして粘り強く大きくしていくことが何よりも大事かなと思っています。

今日はいただいたお時間の中で私の方からは、先ほど菱山さんがおっしゃってくださったように菅政権の現状とかそこで出てくる課題ということを、大きなかたちでお話をしたいと思っております。憲法問題に関したことについては高田さんが詳しくして下さると思いますので、私の方はちょっと生臭いというか、すこしどろどろした話の方になるかなと思います。

責任をとらない政治がレジームになる深刻さ

菅内閣に替わったということ、そしていまご存じのようなかたちで迷走していることをどう捉えるかということかと思います。ひとつ重要な点としてあるのは菅内閣とは、例えば安倍政権と比べてどう位置づけられるのか、どう理解するべきなのかということだと思うんです。ひとつみなさんもお感じになっているのは、安倍はひどいなと思っていたけれども、もっとひどい総理大臣がいるんだというように、あきれるところがやっぱりあると思います。

説明責任を果たさない、果たせないということでいえば、もちろん国会が崩壊しているかのようなでたらめをだらだらとしゃべったり、あるいは予算委員会を開かないとか、臨時国会を開かないということで、安倍さんのときからもう悪行の限りを尽くしてはいました。しかし、安倍さんは一方では意味のないことをべらべらしゃべり続けるという「芸」は持っていて、それに比べると菅さんはそれもできないのかという、あきれたようなレベルにまで落ちているということはありますよね。菅さんは、もう言うことがなくなってしまうし、官僚が書いた原稿さえ間違えずに読むことができない。それはちょっと驚きですよね。緊急事態宣言のときにも例えば「福岡」のことを「静岡」と読んでしまうとか、「アセアン」にいながらアセアンのことを「アルゼンチン」と言ってしまう。「そこは間違えちゃいけないところでしょ」、というところをやってしまう人が総理をやっていて、明らかに資質を欠いている。安倍さんももちろん欠いているんですけれども、少なくともまわりでお膳立てするとか本人の自信というか、根拠のない奢りのようなもので何とか通っていた。それが菅さんの場合は挙動不審というか目がきょろきょろ泳いでいるという感じで、本人も場違いなのを承知しているというところもあると思うんですよね。

ただそのことによって、逆に私たちにとって難しくなっているところもあると思いますね。というのは、「安倍政治を許さない」という極めてパワフルでわかりやすい、そしてそれを言うとかなりの人は何のことを指しているかわかるということです。これに対して菅さんに関しては、そこまでのことは想像できないというか、ご本人自体が安倍さんの使用人というようなかたちで、よく言えば「番頭」なんでしょうけれども、安倍さんの雑用係みたいなことをやってきたのがそのまま来てしまっているので、ご本人も自分に責任があるとはあまり思っていないようなところがあるわけですよね。ですから無責任ということで、言っても責任を果たさない。説明責任を含めて、いろいろまずいことがあることについて責任を果たさないということは、安倍さんの場合には「私にすべての責任があります」と胸を張って責任は取らないという、ドリフのコントのような感じだった。菅さんの場合には自分に責任があることさえよくわかっていないというか承知していないし、まわりから見ても「この人なのかな、本当に責任を持っているのは」とわからなくなるくらいダメな感じがあるわけですよね。

日本学術会議の会員任命拒否の時も、「自分は名簿を見ていなかった」とか言ってしまうわけですよね。それをいったらおしまいだというところがあるわけです。安倍さんの場合は、昭恵さんや自分がやっていたら国会議員を辞めるとか嘘をつくわけです。菅さんの場合には息子さんは別人格だといって、すました顔をしているわけですよね。その辺のパーソナリティの違いというものによってわかりにくくなっているところもあるんですけれども、実は私はこれは非常に深刻なことだと思っています。笑って済ますだけにはいかないところがある。安倍さんの場合には安倍さんのキャラクターというか、そういうダメなところが、「政権」というものによって、「安倍政権」という言葉が非常に頻繁に使われていて、新聞でも頻繁に使われていました。安倍さんが一強だというわかりやすい構図で、そういう意味では本人が責任を取らなくても、責任の所在がわかっていました。今はその無責任のあり方がより拡散・分散してしまっているかたちになっているので、別の言い方をすると、これは政権どころか政治体制の問題になりつつあるということなんです。

つまり「安倍なき安倍政権」のような無責任な政権というものが、安倍さん限りだったならば安倍はやっぱりひどいんだということになるんです。けれども安倍さんから菅さんに替わっても、相変わらず責任を取らない政治、憲法や法律を無視するような、あるいは公務員倫理規定を無視するような、そういう政治がまかり通るということになると、それはもはや政権を超えても継続してしまう。言ってみれば日本の新しいレジーム、安倍さんが使っていた「戦後レジームからの脱却」みたいなものは、実は菅さんにバトンタッチしても同じように無責任で済んでしまうということになってしまう。そうすると、そこでレジームが完成に向かってしまうということになるということになります。このあと仮に菅さんではなくて他の人になっても、説明責任を果たさない総理大臣がまかり通ってしまう。憲法を無視したり法律を無視するということがまかり通ってしまうことが、安倍政権を超えて、さらに菅さんを超えてということになってしまうと、日本の政治体制そのものがそういったかたちで固定化されてしまうということになります。そのことの危機が、安倍さんというわかりやすい「まずい人」ということを超えて菅さんというかたちで、こちらも笑ってしまうというか苦笑してしまうところがあるんですが、実は事態が深刻になっているという面もあると思います。

それは戦争のときもそうですよね。結局ヒトラーとかムッソリーニとか、わかりやすい人が1人いたわけではなかった。体制全体として無責任で、かつ非常に暴力的な体制ができあがってしまったということが日本の場合問題だったのと同じように、そうしたかたちで拡散してしまって体制化してしまうということになると本当にまずいということです。そういう意味ではいよいよ正念場というところがあるのかなと思います。

菅首相は安倍家の使用人――生ゴミのバケツの蓋

菅さんというのは、そういう意味では「安倍なき安倍政権」を続けて体制化することを役割として担わされていたというところはあると思います。ただ、もちろんわれわれとしても攻め手というか、向こうの方で弱くなっているところも間違いなくあるわけです。結局自民党というのは、私はスーパー世襲政党という言い方をするんですが、単なる世襲政党ではなくてもはやスーパー世襲政党になっているわけですよね。そういう文脈だから菅さんが「たたき上げの苦労人」とか、しかも秋田出身とかいって、秋田出身=苦労人みたいな感じになっている。私は日本海側の県に対するとんでもない差別じゃないかと逆に思うんです。秋田出身でも豪農の人とかなんですね。菅さんみたいにかなり恵まれて、大学は行かずに最初はぶらぶらしていたとか、そういうことはあるのかもしれませんけれども、逆にそういうことができた人だった。要は安倍さんや麻生さんと比べれば誰だってたたき上げですよ。私も結構恵まれている方だと思いますけれども、比べれば自分はたたき上げだなあと思います。

ですからそんな風に、菅さんが浮かび上がってしまうほどに自民党は世襲議員だらけです。それどころか総理の子や孫でなければ、総理になる資格がないようになっています。最低でも自民党総裁関係でないということで、ですから河野太郎が有力だというのはそういうことがあるでしょう。小泉進次郎さんに至っては「今まで一体何をしたことがあるんだ、君は」というところなのに、滝川クリステルさんと結婚したら「将来のファーストレディ」と、もう新聞は書いていましたからね。何を勘違いしているんだと思います。そういうことがまかり通るような自民党であり、マスコミとの癒着関係の中で、特権階級の政党に完全になってしまっているわけですよね。

逆に、そういうお坊ちゃん、ぼんぼんの、しかも歳を取ったぼんぼんだらけの政党ですから、そこで昔流の切った貼ったの政治はできないわけですよね。そういう汚いことは、菅とかそういう人間にやらせるということでやってきている。ということになると、安倍さんがまた例によって2回目の政権放り投げ、病気を口実に使った。もちろん病気はあったんでしょうけれども、しかしあのタイミングでああいうかたちで辞めるということを正当化できるものではないと思うんです。ああいったかたちで放り投げたときに、とんでもないお坊ちゃんですから、本人は多分、後先を考えていないわけですよね。今はつらくなったから辞めるけれども「また3回目もやりたいな」、くらいに思って放り投げたんだと思うんです。

そのとき、いち早く生き馬の目を抜くように収拾に動いたのが二階さんということで、昔の5人組で森喜朗さんが選ばれたことと実は似ているわけです。二階さんが「菅さん、あんたしかいないだろう」と言って、菅さんは「やりたいな」ということで「うん」と言った。そうしたら他の派閥がそこに雪崩を打つしかなくなっていたというかたちで決まったのが実態だったと思うんですね。

結局何が役割かといったら、私は田中角栄の娘の田中真紀子さん、そういう意味では自民党を知り尽くしている田中真紀子さんが言っていた言葉が一番的を射ているんじゃないか。どんな学者が言ったことよりも菅内閣の性質を言い当てていたと思いますが、「安倍家の生ゴミのバケツの蓋」と言ったんですよね。インタビューの記事ですけれども、その中ではさらに「その取っ手」とまで言っています。ひどい言いようではありますが、当たっていると思うんです。つまり安倍家の、安倍さんと昭恵さんの腐臭ぷんぷん漂う不祥事やなにやらというもの、そういう生ゴミを捨てるバケツの蓋の役割を菅さんが果たしている。安倍さんが政権を放り投げたあとにそれが出てきてしまったら困るから、引き続き蓋をし続けるためには岸田じゃあちょっと力が弱いな、当てにならない。その点菅は、ずっと杉田和博さん、例の公安出身の内閣官房副長官を今も続けていて日本学術会議の問題の張本人という方ですよね――警察官僚出身で公安のトップまで上がってから、何と東電の顧問をやっていたこともあるんです。そこからさらにはまた安倍さんに抜擢されて内閣官房副長官をやって、菅さんももちろん続けさせているという。その人と組んで、要はがっちり安倍のスキャンダルがこれ以上行かないように抑えるということが、菅さんの役割ということだったわけですね。それで上手く蓋をしておけばそのあと安倍さんは、本当は終わったらまた出てきたいなと思っていたと思うんですよね。

菅さんのことは使用人としか思っていませんから、あの人たちからすれば、世襲議員でやっと一人前の人間に思うような感覚なわけです。そうでない奴というのは、別に対等ではなく、その下の使用人レベルなんです。言ってみればその使用人のトップに菅さんはいたのかもしれませんけれども、使用人であることには変わりがない。だからこそ、安倍さんは菅さんに対して敵基地攻撃能力保有をやれということを、辞めると言ったあとに首相談話を出した。後任の首相にそんなものを課題として出すなんていうことは、自民党の感覚で考えても失礼で、ありえない話なんですね。
もちろんそれ以前に国民に対して失礼です。しかしそんなことをやってのけるということは、使用人くらいにしか思っていないからですね。

もうひとつみなさんもご記憶があると思いますが、安倍さんは菅さんの人気が最初高かったときに、自分が総理だったらそろそろ解散総選挙をしたくなるということを、メディアに出てきてぺらぺらしゃべったんですね。これも信じられない話です。もちろん憲法には首相の解散権なんてどこにも書いていませんから、わたし自身はあれは憲法違反だと思っていますけれども、永田町では何か首相の専管事項だという神話がまかり通ってしまっているわけです。その感覚からすると、辞めたばかりの総理が現職の総理を差し置いて、自分だったらこのタイミングで解散するなんていうのはどんな嫌がらせというか、どんなバカの仕方なんだという、想像を絶する屈辱なわけです。

菅さんはその一方で、安倍さんの後を継ぐことができたのは二階さんのおかげですよね、二階さんのおかげだから「GO TOキャンペーン」だろうと何だろうと一緒になってやるわけです。菅さんの政権基盤は二階さんしかないわけです。自前はいませんからね。菅さんの側近っていないんですよ。側近だった人って、河井克行、メロンと蟹の菅原一秀、ああいうチンピラみないな、実際チンピラなわけですが、そんな具合で全部使いものにならない。だから官房長官に加藤勝信、安倍さんの側近ですよ。岸信介の娘の安倍さんのお母さんの安倍洋子さんが、昔の自民党政治家の加藤六月、その奥さんと仲が良かったらしいんです。そこの子どもだということで、親戚の子どものような感じで安倍洋子さんに、加藤さんのところの勝信さんをちゃんと取り立てないとダメよと、安倍さんはずっといわれてきた。その彼を、ああやって官房長官に安倍さんが押しつけているんですね。そういう菅さんですから二階さんしかいない。

始まっている自民党内やくざまがいの抗争

その中で、彼は総理になったら中継ぎだけで、1年だけやるなんていうのは嫌だと色気が出てきているわけですね。使用人扱いされてバカにされて、でも権力を握ったんだぞと思っているわけです。そこで携帯の値下げだ、地方銀行の再生だ、アトキンソンだとかいって新自由主義的なことを強調して、安倍さんの後の本格政権をつくるようにしたいと思いだした。そうすると安倍さんが疎ましいわけです。そこで出てきたのが「桜を見る会」の前夜祭の一件です。あそこで特捜部が、結局逮捕には至らないし、もちろん公職選挙法違反にはならなかったわけです。落としどころとしては政治資金規正法違反ということで、虚偽の記載があったということで略式命令で秘書が罰を受けるというかたちになりました。しかし辞めたばかりの総理が、特捜部から事情聴取を受けたわけですから、これはもう一大事なんですね。みんなわかっているわけですが、これが公職選挙法違反じゃなかったら何が公職選挙法違反だという話じゃないですか。

菅さんはあれを止めなかったということで、やくざの抗争が始まっているというのが今の状態ということになります。つまり安倍さんから見れば使用人の菅を総理にさせてあげて生ゴミのバケツの蓋にしたのに、菅は自分に色気が出てきて、「こいつは二階と組んでオレに刃向かう気なのか」というところになります。だから安倍さんや麻生さんみたいな自民党王朝からすれば、こんな生意気な話はないわけです。どこの馬の骨かわからない二階と菅が組んで、俺等を押し出しに来ているのかということになっていきますから。

そこでいま、さらに汚いことが起きているのは、ひとつには例の鶏卵業者の秋田フーズの農相ふたりです。西川公也と吉川貴盛、この2人が大臣室でお金をもらっていたとか。悪代官そのもの、ちょっとびっくりしますよね。農相をやっているときに大臣室でお金を、紙のバックに入っているのをもらっているというのはすごいなと思うんです。それがありましたよね。あの2人、西川さん、吉川さんは2人とも二階派なんです。2人とも二階派で、しかも菅さんに近いんですね。西川さんは菅内閣になってから内閣参与をやっていますから、政策に直接に関与しているというかたちで首相の側近のひとりです。そして吉川さんは、辞めさせられるまでは二階派の事務総長でしたから、二階さんの最側近です。しかも菅さんが勝った総裁選の選対本部長ということで、二階さんが菅の総裁選の本部長にさせたのが吉川さんということになります。やくざとして自民党を見れば、派閥の抗争というのが、自民党のやくざの抗争と見れば、もう誰が弾を飛ばしたかということはわかるわけです。

さらには、いま出ている例の菅さんの長男の東北新社の話です。とんだ秋田つながりですよね。東北新社の社長も創業者も秋田出身だということでしょう。週刊文春にはササニシキを送りますというような話があって、ササニシキは本当にササニシキなのか、それともお金なのかなんていう話もありました。何かというと、週刊文春が秘密で録音をしているわけです。あれが始まっているのが昨年の10月ですよね。つまり菅さんが総理大臣になってから誰かが仕込んで、これは赤旗に出ているのではなくて週刊文春ですからね。つまり保守の側の話ですから、保守の中でも弾が飛んでいる、ドンパチやっている。菅といえば、二階さんもそうですが苦労人です。たたき上げというのは眉唾で聞くにしたって、自民党の中で世襲しかいない中でああやって権力を取ってのし上がるというのは、汚いことをやっているからのし上がるわけですね。汚れ役をやっているからのし上がれる。だから叩けばいくらでもあるということはわかっているわけです。そこでそういう情報を流して取材が入っていて、今こうやって嫌がらせが出ていて、ゆめゆめ菅がもう一期これからやろうなんて、総裁選に勝てるなんて思うなよ、というようなことになっているのが今の状況ということだと思います。

あとがま準備は河野・小泉の二枚看板か

ただ、結局そうやって政権が弱体化していて、それが体制全体になっているという状況にあります。恐らく世論調査を見ていてもだいたいそうですが、そろそろ下げ止まるところまで来てしまっているということが日本の今の実態だと思うんです。30%台まで来るとそこからなかなか下がらないというところに来ていて、自民党を支え続けているのはそれです。ご承知の通り小選挙区制で、棄権している人も含めて全有権者から小選挙区で自民党に投票する人は、だいたい4人に1人です。ほとんど動いていません。半分近くの人が棄権していて、残りの半分の中の半分弱くらいが自民党に投票するだけで勝てるようになっています。それが小選挙区制です。もっというとトランプが勝ったのもそういう勝ち方です。そういったかたちで最後に1人しか勝たないという制度だと、多くの人が棄権してくれて、残る人たちのうちの固定票でライバルの方が割れていればそれで勝ててしまうわけですね。

そういうことになっていますので、それくらいしか支持はないんですね。まったく動いていない。でも自民党から見れば別にそれでいいんです。あとは多くの人が政治にうんざりしてくれればいい。立憲民主党はだらしないとか共産党は怖いだとか、何でもかんでも言って、とにかく分断をする。それであとは小池百合子だ、維新だといって新自由主義的な改革保守を標榜するような分断勢力をもてはやすというようなことをすれば、邪魔ができて野党が一本化できないようなことになる。そうすると、もうこのパターンで未来永劫まで勝ち続けてしまうという状況になっているわけです。全体の今の状況からすると、申し上げたように自民党の中ではやくざの抗争が始まっている状態になっていて、「さあ次は誰にするか」という状況だと思います。なので菅さんで選挙に行くという可能性はかなり低いのではないかなと、みなさんもお思いになっていると思います。今の状況ではそうだと思います。

では次はどうなるかといったら、恐らく河野太郎と野田聖子にほぼ絞られてきているのかなというのが私の見立てです。もちろん石破さんとか岸田さんなどの可能性はゼロではないと思います。特に岸田さんはゼロではないと思います。あとは加藤勝信とか、その辺も可能性はゼロではないとは思います。しかし河野太郎が、新自由主義的な改革ということでいうと、判子がどうしたとかFAXがどうしたとかということでもてはやしてメディアがそれに乗ってくれば、あっという間に新しい、若返りだということで、河野でいけるだろうとなる。河野を推すのは当然麻生太郎、そして菅さんも自分がどうせ外されるんだったら神奈川県選出の仲間ですから河野で行こう。さらにそこは小泉進次郎も一緒に神奈川出身、新自由主義的なところということで乗ってきますから河野、小泉の二枚看板で若返りしたんだというかたちになり、新自由主義的なイメージで仕掛けていこうとなる。安倍さんが3期目を今やるということはさすがにあきらめれば、そうすればその辺で一本化して動いてくるという可能性が非常に高いだろうと思います。逆にいうと、自民党の中ではまだ河野は早いんじゃないか、年齢的に自分が飛ばされてしまったら困る、そういう人もいます。ですからそんなに簡単にはまとまっていかないかもしれませんが、かなり有力、私が見たところでは最有力かなと思います。われわれとしては、それで来たときにどうなるんだということは考えておかなければいけないところかなと思います。

野田支持で歴代最長の幹事長続投狙う二階

もうひとつの可能性は野田聖子です。野田聖子は二階さんなんですね。二階さんは古狸、といったら狸に申し訳ないような気もしますが、なにしろもともと田中派、小沢さんについていって戻ってきた。自民党を一度出て戻ってきた中では石破さんも同じですよね。でも石破さんは今に至るまで嫌われていて友達がいないのに、二階さんは第3派閥にまで自分の派閥をつくった。こう言っては何ですが「ゴミ」みたいなのをいっぱい集めて、二階派の名簿を見ると「うわー」って思います。「政界吹き溜まり」と私は呼んでいますけれども、そん感じです。しかし数はいますから、どこにも他に行けない人たちが集まっていますから、もう「特攻隊部門」みたいになってしまっているわけです。そういう二階派で、いま第3派閥まで来ているということです。ちょっとひどい状態だということになりますが、二階さんはそうやって、ぼんぼんばかりの中で切った貼ったができるというようなことで、利権を集めてきたりすることが上手いということでここまでのし上がった、歴代最長の幹事長をやっているわけですね、いまだに。82歳になって。すごいことですよね。

もっとすごいのは、次でもまだやりたいと思っているわけです。そこで菅さんを総裁・総理にして、すぐ用意しているのが野田聖子という。見習いたいですね、あの権力欲は。すごいなと思います。野田聖子さんというのは、ご記憶だと思うんですが、安倍さんのときに総裁選に出ようとして、推薦人20人さえ集めることができなくて断念した。そこで政治生命は終わっているんですよ。彼女も一度外に出て、郵政民営化で出されて、そのあと戻ってきて一生懸命とにかくがんばってやっていたけれども、そして自民党の女性議員の中で一番シニアな人なんですね。安倍さんと当選同期です。1993年初当選で、安倍さんのことは同期だからちょっとバカにしているわけです。「安倍ちゃん」みたいな感じで。あれが総理になれるんだったら自分もなれると思っているわけですね。もともと野田さんもおじいさんが議員でしたから。そういう意味では世襲です。

その野田さんが総理になりたいと思っていたのが、安倍さんによってああいう屈辱的な目にあった。もちろん派閥なんかないですから、子分らしい子分もいないということで完全に終わっていたわけです。そういう中で自民党の女性議員のリーダー格だったのに、行き詰まってしまった。そこで色気を示した稲田朋美が、自分が今度は自民党の女性議員のリーダー格になるということで「女性の権利」に興味があるかのような動きをしだした。今までは一体何だったんだというようなことがありますけれども、動き始めた。それくらいピンチになっていたというか、終わっていた状態になっていたわけですね。その野田さんを発掘して連れてきたのが二階さんで、幹事長代行に据えたわけです。もう野田さんからすると命の恩人なわけですね。二階さんのおかげで総理にさせてもらえるかもしれないということで、とにかく完全に二階さんに尽くす以外に彼女の行き先はないということです。

恐ろしいのは、実際世の中の今の流れだったり、森さんの女性蔑視発言に対する強い社会の反応とかを見ていれば、これは女性を前に出して、女性を使って、ちょうど今回橋本聖子さんを「使って」というのと同じように、女性を使っておじいさんが実権を握り続けるということでやろうと。野田さんも政治生命が終わっていますから、それに乗っかった方がいいのではないかと思っているのが今の状況になるわけです。

しかしこれは実現したら手強いわけです。今のような状況で福島みずほさんが社民党にいるということがあったって、代表クラス、あるいは幹部クラスで立憲野党の側の女性なんて、普段見えないわけです。まったくいないわけではもちろんないし、有能な女性議員は自民党なんかよりはるかかに多いと思いますが、しかしその辺でのアップデイトがちゃんとできていない。そんなことがあってもたついているときに、あれで仕掛けられると、もうメディアは明らかに沸き上がりますね、「女性だ」と。たぶん野田さんでいってしまったら、また自民党が勝って支持率が70%、80%くらいまで行く可能性は十分あると思います。ですから総裁選のタイミングで菅さんを落として、この2人のどちらかの可能性が高いと思うんですが、クビをすげ替えて突っ込んでいく可能性が極めて高い。そういう前提で、われわれとしてもどうやってそれに反撃していくのか、立憲野党を後押しして、彼らを叱咤激励して、どうやって立ち向かうのかということを真剣に考えないといけない。

今年は正念場・自民党しか知らない若者にも伝える

こんな政治状態が続くことになっても、結局責任の所在が相変わらずないままになってしまうわけです。まったく何のアカウンタビリティもない、そういう政治が日本の状態、ニューノーマルになってしまう。そういうことになるわけです。私も大学で教えているので、メディアとかいろいろなところからよくいわれるんです。若者が保守化しているのはなぜでしょうかとか、若者が自民党に帰依するのはなぜでしょうかと聞かれるんですが、私は必ずしも正確ではないと思います。若者の中でもいろいろな意見があって、ある意味分極化しているということはあります。一方でとても進歩的で、とても人権規範に敏感な若者が増えていると思います。もちろんネトウヨみたいなのもいますが、それが若者かといったらそんなことはまったくないとでしょう。むしろ私の世代よりもリベラルな若者が多いと思います。

しかし一方で、自民党しか知らないという若者が、何しろ8年間を超えて安倍・菅と続いているわけですから、今大学4年生は中学校1年生くらいのときからずっと安倍さんなんですよ。だから恐らく知っていたとしても、民主党は野田佳彦さんしか知らないんですよ。そこはどちらかというと知っていて欲しくないところですけれども。その前が全然わからない。「悪夢のようだ」ということしかいわれていない。安倍さんが国会で支離滅裂なのに、高度なNHKの職員の編集技術によってまともに答えているかのように見える。そういうものを見せつけられ続けています。安倍さんが外遊するといって飛行機のタラップを上がっていく姿、トランプと握手している姿を見せられて「やってる感」満載というところできている。若い人たちがこれがおかしいとわからないのは、どちらかといったらわれわれの責任なのであって、若い人たちの責任ではないと思うんですよね。私たちが知っているのは、自民党は昔もひどかったけれども、ここまでひどくなかったよという風に知っているわけですね。だから今いかに異常なのかということはわかるんですが、それがわからない人たちが増えてきてしまっている。そういう状態にありますから、そこをやっぱりわれわれはどうやって伝えて行くのかというところがひとつの大きな課題になるのかなと思います。

そういう意味では菱山さんなどがひとつの象徴的な存在だと思うんですけれども、市民運動がアップデイトしていって、ジェンダーの問題であったり、あるいは世代を超えてバトンをつないでいくということだったり、オンラインに取り組むとか、そういう姿を体現しながら広がりを見せていくことが、本当に日本の政治をかろうじて救っているところだと思うんです。もうちょっとですよね、政治的なブレイクスルーは。立憲野党もまだ頼りない。「この人は大丈夫なんだけれども、この人はな」という人はまだいますよね、正直言って。市民連合の会合のときはこんなことは言わないようにして、もう少し外交的なことにしますが、正直言ってみんなが高良さんみたいな人だったらどれだけ楽かという話です。そうじゃなくて逆にこの人だけは何とかなるという人がいて、それ以外は「うーん」という感じですよね。「この間あの人はあの政党にいなかったっけ、まあいいや」という感じにしないと、それを言い出すときりがないという感じですよね。リサイクルしなければいけない人は申し訳ないけれども、リサイクルをして新しい人もできるだけ送り込むようにしていく。

この無関心だったりあきらめが自民党の支配を許してしまっていて、支持が下がっても30%台で止まってしまうというようなところは、やっぱり変えていく。森さんのときは支持率8%を出せましたからね。それぐらいに日本人の感覚は、こんなのはおかしいというのはあったんです。ただあのときは森さんから小泉さんで、何か復活したように見えますけれども、民主党が上り調子だったときです。ああやって対抗勢力がないと、権力は圧倒的に腐敗してしまう。今のようなアカウンタビリティがまったくない状況になってしまうということがありますから、やっぱり私たちが立憲野党を励まして叱咤激励をして変えていくということです。それで政権交代を実現するということが大事なんだと思うんですよ。

何しろジェンダーの問題でいえば、いま選択的夫婦別姓が話題になっていますよね。自民党でやるかと思ったら、まったくやらなかったというか、ひどいことになったわけです。立憲野党で考えたら、例えば福島みずほさんが今度また大臣になって男女共同参画担当になったら、それだけでどれだけ変わるかということですよね。びっくりしますよ。そこまでいかなくても、辻元さんとか蓮舫さんが担当大臣になったらいまとはまったく違う、180度変わりますね。だからそこは、やっぱり野党はダメだとか何だとかというところは乗り越えていく。もちろんダメなところがあったら、私たちはとにかく変えていくんだということで今までやってきたわけです。引き続き、今年は本当に正念場だと思うので、向こうが「内ゲバ」をしている今がチャンスです。ここで態勢が整ってしまうと向こうはわっときますから、それは危ないですから、ここでできるだけ、かちっとした体制を組んでということで臨んでいけたらと思います。

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行動提起

高田 健(市民連絡会事務局長)

みなさん、こんにちは。
中野先生の面白いお話のあとはやりにくいですね。
中野先生には2016年5月、札幌で開催した第19回全国交流集会のゲストでお招きして以来です。あの時は中野先生は北欧に出かけておられて、その帰りに札幌に直接来ていただくという大変ご無理をお願いしたことを覚えております。

この「許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会」は発足以来20数年になります。約4半世紀です。この運動の大半が、歴代政権で初めて公然と改憲を主張した安倍晋三政権との7年8カ月の闘いでした。安倍晋三が自分の任期中に憲法を変えるといったからです。

自民党などの改憲の動きに対して全国各地の草の根の小さな市民運動が連携して、お互いに学び合いながら、どのようにして安倍晋三を中心とした権力者が狙う憲法改悪を阻止するかを考えてきた。私たちの運動の主張はある意味で最初から「統一派」でした。憲法改悪に反対する運動が分裂したままではいけない。この安倍改憲との闘いの最後の段階で、「総がかり行動実行委員会」が生まれ、「市民連合」が生まれました。

それらのたたかいを経て、昨年、安倍首相の再度の政権投げ出しがありました。すでに安倍内閣の退陣・菅内閣の成立から約5カ月が過ぎました。安倍の政権投げだしの原因の第一は、コロナ対策の失敗を筆頭に、政治の私物化・腐敗や、アベノミクスの失敗など安倍政治の行き詰まりです。第2は、改憲反対の根強い世論の壁の前に、安倍が公言してきた「任期中の明文改憲」の実現が不可能になり、安倍晋三の最大の政治目標である改憲が破綻したことです。これが決定的に重要な問題です。

安倍首相の辞任表明演説で「(改憲の)国民的世論が十分に盛り上がらなかったのは事実。それなしに(改憲を)進めることはできないと痛感している」「こころざし半ばで職を去ることは断腸の思いだ」といった。安倍改憲を破綻させた力は、世論の壁の力です。安倍首相の7年8カ月の在任期間の世論調査を見ると、改憲反対の声は小さくなるどころか、逆に増大してきました。安倍改憲の破綻は、全国の市民と立憲野党の不屈の努力の積み重ねの結果と言えます。
2019年の参院選では、改憲派がもっていた3分の2の議席も失いました。

代わって登場した菅義偉政権は安倍改憲を「継承する」といっています。菅首相は就任後の臨時国会の所信表明演説で「憲法審査会において、各党がそれぞれの考え方を示したうえで、与野党の枠を超えて建設的な議論を行い、国民的な議論につなげていくことを期待する」と述べましたが、菅首相からは安倍前首相ほど強い改憲のメッセージがみられません。しかし、自民党の改憲推進本部の態勢を挙党体制の布陣を敷くなど、改憲への構えは崩していませんし、憲法審査会での改憲手続法の議論をすすめ、明文改憲の布石をうつことなど、忘れてはいません。

一方、菅政権は安倍前首相が辞任表明後、「談話」の形で申し送りした「敵基地攻撃能力の保有」などという憲法9条を真っ向から破壊するような方針の具体化の準備を、2021年度予算にも組み込むなど、実質的な改憲を進めようとしています。明文改憲を直ちに進めるのは困難だから、実質的な改憲を進めておくという事でしょうか。

国会では憲法審査会で自民党案の改憲論議を進めるためにも、その前提として「公職選挙法」に準じて「改憲手続法(国民投票法)」の改正をするという自公の案が出されています。これは野党のたたかいですでに8国会にわたって、継続審議になっています。

もともと同法は重大な欠陥法であり、この自公改正案は弥縫策にもならないような代物で、同法の抜本的な再検討が必要というのが私たちの立場です。

昨年末の臨時国会での自民党と立憲民主党の幹事長会談で「臨時国会では採決はしないが、次期国会で何らかの結論を得る」という合意がされた。この通常国会で予算案が終わって、どこかの時点で、憲法審査会の再開という話が出てくる。私たちの立場は「何らかの結論」とは「採決」にはあらず、抜本的な再検討こそ必要で、そのためには衆議院の解散を経て、いったん廃案にすべきだと思います。

目前の大きな課題は、安倍・菅自公政権を倒して明文改憲を阻止するという事です。
菅自公政権の政治戦略は、コロナのワクチンに期待して「コロナに打ち勝った証としての東京五輪」を強行し、五輪実施という「成果」を掲げて、党内をまとめ、世論を引き付け、総選挙に勝利するということです。

自公政権との闘いにおいて、いま私たちは「野党共闘」によってこれと闘うという「野党共闘の時代」におります。野党共闘というのは当たり前のように言われますが、2014~15年の安保法制に反対する闘い以前は、当たり前ではありませんでした。今は市民と野党の共闘ということが当たり前のように叫ばれます。

小選挙区の候補者の一本化は、それだけで勝てるということにはなりませんが、勝利の前提条件です。市民連合は昨年、「15項目の政策要望」書を各野党に提示し、大方の合意を得つつあります。古くなった自公の政治に代えて、「いのちと人間の尊厳を守る新しい政治の実現」という選択肢を提示し、対立点を鮮明にして、闘います。

当面、4月5日の衆院北海道2区、参議院長野選挙区、参院広島選挙区の3つの補欠選挙は重要です。いろいろ決して容易ではありませんが、これに勝利して次期衆議院総選挙の勝利をめざさなくてはなりません。

政権交代という課題はすでに視野に入っています。全ての立憲野党は自公打倒、政権交代の大義の下に協調し、人びとの「自公政治の転換」の声に応えるべきです。
今度こそ、希望ある政治の実現を目指しましょう。

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閉会・まとめ

松岡幹雄(@市民連合・豊中)

お疲れさまでした。
今日は1時ぴったりに始まって、いまはもう5時、4時間にわたって行いました。参加者は20都道府県から95名になります。本当にありがとうございました。

全国交流集会としてはオンラインでやるのは初めてのZOOM交流で、大変心配でしたが、比較的スムーズに運営できたのではないかと思います。

各地域からの報告もたくさん聞かれて、大変有意義な集会になったのではないかと思います。本日の交流集会に向けて、連日準備をしてくださった首都圏の市民連絡会の仲間のみなさんに改めてお礼を申し上げます。ありがとうございます。

冒頭、中野さんから情勢に関する問題提起、高田さんから行動提起がありました。いよいよ、今年は総選挙です。すでに統一候補が決まっているところ、あるいは準備中のところもあろうかと思います。

今日の高田さんの報告でもふれられましたが、現実的には全小選挙区で一本化というのは無理なようです。調整中のところも多いかと思います。過日の市民連合の全国会議の中でも語られていましたが、私たちは「待ち」の姿勢でいると決定的に遅れてしまいますから、その姿勢を転換して、例えば予定候補者を街頭に引っ張り出すとか、政策協定を結んだり、あるいは市民だけでも行動したりして、2021年総選挙に向けて、市民がまず立ち上がった選挙だったといわれるような運動をつくりだしていきましょう。

2つ目にはこの間、私たちが取り組んできた総がかりの運動、あるいは市民アクションの運動を継続して取り組んでいきたいと思います。来る5月3日の憲法集会は、たとえば大阪は、昨年はコロナ禍で無理でしたが、今年は扇町公園で集会を開きます。全国各地で5・3集会を大きく成功させていきましょう。

そして最後に、先ほど大阪の二木さんから詳細なわかりやすい報告がありましたが、絶対絶命の窮地から逆転勝利した住民投票のたたかいのながれがあり、以降、その勝利の流れは核兵器禁止条約の発効から、名古屋でのリコール運動の大破綻、千葉の原発訴訟の勝利、大阪の生活保護裁判の勝利と続いてきています。

あきらめずにたたかうこと、市民が立ち上がることで勝利は得られる、このことを確信に今年4月の3つの補欠選挙に勝利し、名古屋の市長選に勝利しましょう。今後も各地での奮闘を誓い合い頑張っていきましょう。本日は長時間にわたってご苦労様でした。

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