351団体の韓国NGOによって構成された「イラク派兵反対非常国民行動」は、憲法の日を迎え、平和憲法を守るために闘う日本のNGO及び政党による平和と正義のための実践に対し、連帯の挨拶を送ります。皆さんの実践が日本の未来のためのみならず、アジアと世界の平和な未来のためであることを、私たちは知っています。
日本の平和憲法は、不幸な歴史を経てつくられた先進的な憲法です。特に、去る20世紀、アジア・太平洋地域で起きた侵略と戦争の歴史から得た教訓が反映されたものです。戦争と侵略に反対する日本憲法は、日本のみならず全世界が実践しなければならない平和の原則を適切に定義しています。
ところが、最近、日本政府と一部政党は、有事法制の制定、イラク派兵など、平和憲法の精神に反する一連の行状を繰り返しており、甚だしくは平和憲法の根拠である第9条を改正するための具体的議論に着手しました。私たちは日本政府と一部の政冶家によるこれらの試みに対し、断固反対します。日本の平和憲法の改訂は、戦争と占領を経験したアジア周辺諸国の国民を緊張させ、各国の軍備増強を促すものとなるでしょう。これは日本のため、そしてアジアの平和のために決して望ましくないことです。
韓国の憲法も同様に侵略戦争を否認する平和条項を明示しています。しかしながら韓国政府も、正義なきイラク戦争と占領に協力するためにイラクに軍隊を派遣し、追加派兵まで決定した有り様です。私たちは韓国政府の違憲的なイラク派兵に反対し、ここ韓国で闘っています。
暴力はまた次の暴力を、戦争はまた次の戦争をもたらします。米国と日韓両国を含めた同盟国は、テロとの戦争を名目に掲げイラクを侵略しました。しかし、にも拘わらず昨年2003年は世界で最もテロ事件の多かった一年として記録に残りました。日本と韓国市民は侵略に同調した政府の過ちにより、抑留されるという悲運も経験しました。民間人の殺害と拉致は、いかなる理由であれ正当化することは出来ません。ですが今、イラクでは罪なきイラク民間人の死が日常と化しています。日韓両政府はテロの脅威には屈しないと強弁する前に、イラク市民と日韓市民全てに災いをもたらす侵略戦争に対する協力政策を変えなければなりません。
日韓両国の平和な未来のために、そして世界の平和のために、平和憲法を守るための皆さんの正義の闘いが勝利することを願ってやみません。皆さんと共に私たちも平和の行進をおこないます。
2004年5月3日
韓国イラク派兵反対非常国民行動351団体一同