2002年5月3日憲法集会

コスタリカからの連帯の言葉

国際反核法律家協会副会長 カルロス・バルガス

日本のみなさん、こんにちは。日本語しゃべれなくて、申し訳ございません。将来的には、そういう問題はなくなると思っています。きょう、ここに参列させていただき、本当に名誉に思っています。

このような皆さんの熱狂があれば、憲法、とくに第九条がきっと守られるのではないかと思います。日本の皆さんのたたかいが、世界の人たちを勇気づけているのではないかと思っております。

私は、中米のコスタリカという小さな国からきました。ご存知ない方が多いかと思いますが、一九四八年に国内での戦闘があった後に、軍隊を放棄いたしました。そして、もっと前ですけれども、一八七一年には死刑を廃止しました。そして、一八七三年にはすでに、国民の中には、自由な義務教育が広がっていました。中米だけではなくて、世界全体に、コスタリカは人権を尊重する国として知られています。一九四八年に軍隊を放棄してからは、さらに国内では人権、そして民主主義がどんどん広がってきました。四十八年前には、軍事費に投入していた分を、その後は教育費にまわすことができています。

コスタリカは、非常に環境を大事にする国でして、国土の二五%が国立公園になっています。そして四十八年前の軍隊廃棄後に、社会保障、そして労働者の権利の尊重ということがなされてきています。みなさん、これはすべてが軍隊がないからできたことであります。それだけではなくて、コスタリカの人たちは軍隊を廃棄した後に紛争があれば、べつの方法で解決する方法を編み出してきました。それですから、コスタリカの人たちはどこかで紛争があったときには、交渉、和解、そういったことで解決できると信じていますので、決してどの国が侵略したり、攻めてきたりすることを恐れていません。

そういう結果として、コスタリカの人たち、コスタリカという国は、国連だけでなく、米州内、そして地域の中米の数々の紛争の解決の場に立ち会っています。日本の方々が輸出されているものとは別に、私たちはさまざまな国々に平和、そして平和的な解決、軍隊のない体制を輸出しています。そして、コスタリカの人々、中米の人々のさまざまな努力によりまして、一九八六年のことですが、中米の各地でおこっておりました紛争を解決することができたのです。中米の平和プランというものが、ガテマラとかニカラグゥアとか、中米のさまざまな国々の紛争を解決してきました。そして、私たちはさまざまな製品とともに、平和、非武装、人権尊重というものを輸出しています。

ここで申し上げたいのですが、この二年間ほど、たくさんの日本人のグループの方々がコスタリカを訪問してくだすっています。皆さん、軍隊を捨てたコスタリカという国がどんな国なのかを知りたいということで訪れてくれました。とりわけ、紛争のたくさんある中米のこんな小さな国が、軍隊を捨てて他の国からの脅威にうちかっていることを知りたいと思っていらっしゃるのです。

一九八三年にコスタリカは永世中立宣言をしました。私、そしてコスタリカのすべての人々は、私が今日ここにいることを非常に誇りに思っていますが、それだけではなくて、コスタリカの人々、そして世界中のたくさんの人々が、日本が決して戦争への道を再び歩むことがないように、そして日本国憲法第九条に制定されています戦争の放棄、軍隊の放棄を守ってくださるように、そのことを世界に声高く宣言してくださるように祈りたいと思います。

今日はみなさん聞いていただきましてありがとうございます。日本のようなすばらしい国、そして世界がもっともっと良い国になることを祈っております。

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