2001年5月3日憲法集会

戦争への道を許さない女たちの連絡会 吉武 輝子

私が敗戦を迎えたのは十四歳のときでした。そして私の戦後は、アメリカ兵の集団の性暴力からスタートしました。人間でなくなってしまった、そう思いこんだ私が人間であることを取り戻して、人間としての誇りをもった第一歩を踏み出したときに、あらためて戦争と性暴力、平和なくして平等はない、平等なくして平和はない、あらゆる暴力の根を絶たないかぎり、その象徴である戦争の根は絶つことはでききない、そう思って生き続けてまいりました。

いま、その象徴の島が沖縄です。基地のない、軍隊のない、そうした島にしていきたい。沖縄の方たちは、安保条約は国と国の軍事の協定ではない、女であろうと子どもであろうと、身体の不自由な人であろうと、老いた人であろうと、安全に真夜中でも歩ける社会、人間保障時代をつくりたいと懸命に運動を続けています。私たちも願いは同じです。二十一世紀を人間保障時代にしていくために、どんなことがあっても、その基本の精神をもっている日本の平和憲法を守らなければならないと思っています。

きょうはこの会場にまいりましたら、建物を取り巻くような多くの人たちが集まっていました。半分の方が入れないということです。私は涙が出るほど感動し、勇気が出ました。同じ思いをもっている方がこんなにたくさんいるのだったら、ひるんではならないと思いました。きょうからから、ともに人間保障時代をつくっていくために、平和憲法を守っていく、そうした活動にごいっしょに第一歩を踏み出させていただきたいと思います。

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