6月13日衆院憲法審査会 自民草案を河野(太郎)氏批判

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http://mainichi.jp/select/news/20130613k0000e010184000c.html

衆院憲法審:改正や国民投票法 各党が意見表明

毎日新聞 2013年06月13日 12時06分

 衆院憲法審査会は13日、憲法改正や国民投票法などに関して各党が意見表明した。自民党と日本維新の会は早期改憲に向け各党協議を急ぐ考えを表明。公明党は「加憲」に触れつつ慎重な対応を求め、民主党は基本的人権や2院制など憲法の基本構造を守る考えを強調した。今国会での審議はこれで終了する見通し。

 自民党の中谷元氏は自衛隊の「国防軍」化などを盛り込んだ党憲法改正草案に触れ、「憲法解釈では乗り越えられない限界点、矛盾を正すため、早期に国会発議に関する政党間協議に入るべきだ」と主張。家族の尊重などの規定を新設する考えを示した。

 公明党の斉藤鉄夫氏は9条に関し、「国際貢献の明確化」が議論の対象になるとの考えを示した。改憲の発議要件を緩和する96条改正については「(平和主義など)憲法の3原則以外は議論の余地がある」と語った。

 民主党の武正公一氏は「改正手続きは丁寧な議論を積み上げて合意を目指すべきだ」と主張。基本的人権に関して「環境権や『知る権利』など新しい権利の議論を深めるべきだ」と語った。

 維新の馬場伸幸氏は「統治機構を作り直す大改革のためにも憲法の大幅改正が必要だ」と主張。「96条を改正し、憲法の歪(ゆが)みを正す必要がある」と述べた。【念佛明奈】

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013061402000129.html

改憲案政党間協議を 自民要請

2013年6月14日 朝刊
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 衆院憲法審査会は十三日、各党がこれまでの議論を総括し、現行憲法の章ごとに検証を進めた今国会での審議を終えた。自民党は夏の参院選後をにらみ、次のステップとなる改憲原案をつくるための政党間協議に入るよう各党に要請した。民主党は慎重な姿勢を示し、共産党は反対した。 (岩崎健太朗)

 改憲論を主導する自民党の中谷元氏は「早期に、改憲案について各党間で協議に入るべきだ。各党がそれぞれの草案をたたき台に条文を修正していく手法が考えられる」と提案した。

 同党の船田元氏も、国民投票の投票年齢(十八歳)の確定など、国民投票法で積み残された課題の解決を急ぐ考えを強調。「その後はいよいよ改憲原案を作成する作業にかかる。各党がどこを改憲するのか、しないのか、具体的に条文で示してもらいたい」と呼び掛けた。

 これに対して、共産党の笠井亮氏は「いきなり、今後どうするかを審査会の場でやるのは非常に遺憾。各党の議論を吟味すべきだ」と反対した。

 民主党の武正公一氏は「引き続き丁寧な合意形成に努めるべきだ。国民が望む国政の諸課題全体のバランスを見つつ、取り組む必要がある」と、慎重な考えを示した。公明党の斉藤鉄夫氏も党内で意見が分かれる条文があるとして「党内議論を加速させたい」と述べるにとどめた。社民党は衆院での議席が足りず、憲法審査会に参加していない。

 審査会終了後、保利耕輔会長(自民)は「どのように進めていくかということ自体が、われわれの問題点だ」と指摘。「(改憲発議に必要な衆参両院の総議員の)三分の二を集めることは容易ではなく、慎重にやらないといけない」と話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013061402000128.html

自民草案を河野氏批判

2013年6月14日 朝刊
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 自民党の河野太郎氏は十三日の衆院憲法審査会で、同党が昨年まとめた改憲草案について「憲法の名を借りて、国民の権利を制限する方向に安易に行くことは断固反対を申し上げたい」と批判した。

 河野氏は、憲法の在り方として「多くの国民が歴史を通じて、国家権力にたがをはめてきた」と説明。「権利を制限し、義務を課すのは、今の日本にはふさわしくない」と指摘した。

 さらに、草案に「家族の助け合い義務」が盛り込まれたことも疑問視。元衆院議長の父・洋平氏への生体肝移植の経験を話し「いいことをしたと思うが、それができる人もいれば、できない人もいる。家族は助け合うべきだが、道徳を憲法で定義するのは少し違う。個人に任せるべきものだ」と述べた。

 草案への身内からの手厳しい批判に、自民党の衛藤征士郎氏は「憲法が国民を抑えつけ、拘束するという観念で言っているが、ちょっと違う」と反論した。

 憲法論議で自民党と対立する共産党だが、同党の笠井亮氏は「河野さんに共感する。自民党の中にもいろいろ議論があるとあらためて感じた」とエールを送った。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130613/plc13061323440020-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130613/plc13061323440020-n2.htm

今国会最後の憲法審査会 自民が協議会を提案 民主は96条改正など慎重論
2013.6.13 23:42 (1/2ページ)[民主党]

 衆院憲法審査会(保利耕輔会長)は13日、今国会最後の討議を行い、各党が総括的に意見を述べた。自民党は改憲案の具体化に向けた各党協議会の設置を提案し、日本維新の会も議論の加速化を主張した。民主党は憲法改正手続きを規定する96条改正への慎重論を唱えたが、7月予定の参院選に向け、自民、維新などとの違いをあえて明確にしようとした。(内藤慎二)

 審査会では、共産党を除く6党が目指す憲法改正の方向性を説明した。自民、維新、みんなの3党は96条改正で足並みをそろえた。

 自民党の中谷元氏は「早期に政党間協議に入るべきだ。改正の一致点を見いだす努力をすることがまず必要だ」と述べ、改正の具体的内容を各党で話し合う協議会の設置を提案した。

 自民党が各党協議会の設置を呼びかけたのは、参院選での争点を経済政策に絞ることを通じて、参院選後の改憲論議をスムーズに始める狙いがある。

 維新の馬場伸幸氏は「まず96条を改正し、統治機構を規定している憲法のゆがみをただしていく必要がある」と述べ、国会発議要件を緩和するため96条を先行改正する必要性を強調。国民投票に合わせて選挙権年齢の18歳引き下げなどを求める国民投票法の「3つの宿題」に関しても早急に結論を出す考えを示した。

 馬場氏の主張には、自民党が参院選公約原案で「発議要件を衆参それぞれの過半数に緩和」と明記しながらも、安倍晋三首相が一時言及した「先行改正」を打ち出さなかったこととの違いを強調する狙いがある。


 これに対し、民主党の武正公一氏は「改憲に当たっては丁寧な議論を積み上げ、広範な合意の成立を目指すべきだ。衆参それぞれ3分の2以上の賛成を必要とする現在の発議要件には合理性がある」と訴えた。

 世論調査で96条改正への支持が伸びていないこともあり、民主党には自民党との対立軸を鮮明にする意図があるとみられる。ただ、党内には「2分の1」への緩和論もあるため、武正氏は「反対」を明言しなかった。共産党は審査会での議論の打ち切りを主張した。

 保利氏は審査会後、記者団に対し、13日の議論を「各党の立場が明確に出ていた」と総括した。一方で「憲法改正は、冷静に議論していかなければならない。僕はあまり憲法改正を参院選に持ち込み、『ああだこうだ』という立場ではない」とも述べた。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1303J_T10C13A6PP8000/
?「96条先行」機運しぼむ 衆参憲法審が審議終了
自民・維新、改憲へ連携探る

 衆院憲法審は3月に議論を再開し、憲法前文を含めて各章ごとに意見を述べ合う「逐条審査」を重ねてきた。

 13日は自民党が改めて自衛権の明記や国防軍の創設を狙った9条改正を主張。維新とみんなの党も自衛権の明記に同調した。民主党は「制約された自衛権」に基づく自衛隊のあり方の議論を深めると表明。生活の党は憲法に自衛隊が国連の平和活動に参加できる規定を置くべきだと主張した。

 公明党は環境権などを憲法に追加する「加憲」を提案し、共産党は改憲自体に反対を表明した。

 96条の改正を巡っては自民党の中谷元氏が「国会の発議要件はあまりに厳格だ」と指摘。発議要件を衆参それぞれの総議員の3分の2以上の賛成から過半数に緩和する必要性を訴えたが、先行改正には言及しなかった。

 安倍晋三首相は96条の改正に強い意欲を示す一方、最近は「世論の理解が十分に進んでいない」と丁寧な議論を強調。13日の衆院憲法審査会で96条の先行改正を主張したのは維新だけだった。

 「各党間でおおむね了解を得られた事項から国民投票にかけていくべきだ」。中谷氏は同日、改憲に向けた各党協議会の発足を提唱した。自民党は7月の参院選の結果を踏まえ、論議を再始動する道筋を描いている。