改憲をしたいがための二院制批判

本日、参院憲法審査会。私たちは16名の仲間と共に傍聴した。日弁連憲法委員会の皆さん、憲法を愛する女性ネットの皆さん、憲法会議の皆さん、一般の傍聴者などなど、本日の傍聴は実に多く、ざっと見で50名もいたのではと思った。議論は2院制がテーマで、あまり活発とはいえなかった。かつては参議院は二院制を批判する人びとから、「衆院のカーボンコピー」といわれ、現在は「ねじれ」が問題にされる。正反対の議論だ。改憲論者はとにかく参院無用論を言いたいがための立論だ。しかし、参院憲法審査会では憲法調査会以来、自民党の委員も含め、多くが二院制の支持になる。「自己保身の議論だ」と批判されることを恐れる向きもあるが、つまらないことだ。本日は維新の会の某委員が首相公選制論と抱き合わせで参院無用論を唱えた。首相を公選にすれば、議院内閣制とは異なり、国会が内閣のチェック機能を果たすことは可能だなどという議論だった。下に貼り付けた朝日新聞の記事によると、毎週開くという。そんなに急いでどこへ行く。(高田)

http://www.asahi.com/politics/update/0313/TKY201303130070.html
参院、憲法審査会を開く 安倍政権での憲法論議が始動

 参院憲法審査会は13日午後、安倍政権発足後、初めての審査を行い、「二院制のあり方」をテーマに自由討議をした。衆院も14日から憲法審査会を開く予定で、改憲を公約に掲げる安倍政権下で衆参両院の憲法論議が始動する。

 社民党の福島瑞穂党首は審査会で「参院が行政の肥大化をチェックするのが大事」と二院制の維持を主張。新党改革の舛添要一代表は「ねじれ国会で政治が動かない中、衆参の役割分担を明確化する必要がある」と訴えた。参院での実質的な審査は昨年5月末以来で、今後は週1回のペースで審査会を開催。二院制の次は環境権などの「新しい人権」を討議する予定だ。衆院の憲法審査会は14日、憲法第1章「天皇」と第2章「戦争の放棄」について各党が自由討議を行う。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130313/plc13031314330011-n1.htm

休眠状態の参院憲法審、議論を再開 二院制、ねじれ克服策など
2013.3.13 14:31

 参院憲法審査会は13日、昨年12月の政権交代後、初めての会合を開いた。昨年5月30日を最後に実質審議が開かれなかったため約9カ月半ぶりの再開。各党委員が二院制を中心に国会の仕組みについて意見を述べた。衆参両院の多数派が異なる「ねじれ」が生じた場合に意思決定手続きが停滞しないよう克服策も話し合った。

 社民党の福島瑞穂党首は「参院が内閣と衆院の双方をチェックすることが大事だ。一院制では、強権的な採決があれば、ずさんな立法になる」と二院制の意義を主張。新党改革の舛添要一代表は「衆参両院の役割分担を明確にすべきだ。ねじれ国会で政治が動いていないとの国民の不満に対し、議論を深める必要がある」と指摘した。

 13日の審査会では、2000年に設置された参院憲法調査会が05年に集約した最終報告書に関し、事務方から説明を聴取した。衆院憲法審査会は14日に開催。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013031300695
「一院制」に慎重論=憲法審査会の討議再開?参院

 参院憲法審査会は13日、安倍政権発足後初となる自由討議を行い、二院制の在り方について各党委員が意見表明した。日本維新の会とみんなの党は、迅速な意思決定を目指して一院制への移行を主張したのに対し、自民、民主両党などからは慎重論が相次いだ。
 同審査会での自由討議は昨年5月以来。衆院も14日に審査会を開き、憲法の各章ごとの討議を再開する。安倍晋三首相が憲法改正への積極姿勢を示す中、戦争放棄をうたった9条や改正要件を定めた96条なども含め、国会での憲法論議が活発化することになる。
 13日の参院審査会では、維新の水戸将史氏が「首相公選制を前提に、一院制にシフトするのが好ましい」と強調。みんなの江口克彦氏も「迅速で効率的に意思決定できる」などと一院制を支持した。
 これに対し、自民党の中川雅治氏は「一院制で現行の小選挙区制の下では、時として独裁政治に陥りかねない」と懸念を表明。民主党の松井孝治氏は「議院内閣制を維持するなら、二院制でしっかりした行政監視機能を持つのが当然だ」との見解を示した。 
 公明党の西田実仁氏も「国会の監視機能を高めることは、一院制では成し得ない」と語ったほか、生活の党のはたともこ、共産党の井上哲士、みどりの風の亀井亜紀子、社民党の福島瑞穂、新党改革の舛添要一各氏も二院制維持を主張した。(2013/03/13-16:51)