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WORLD PEACE NOW実行委員会
4月30日に原宿・渋谷で行われた「自由と生存のためのメーデー06」のデモ行進で、3人の参加者が警察の不当な弾圧によって逮捕されました。
主催者側の発表によれば、デモの申請時点では認めていたサウンドカーの使用に警察が不当な言いがかりをつけ、デモが始まってからすぐ、サウンドカーを取り囲み、DJを含む2人を逮捕し、また車そのものを奪い去りました。さらに行進が渋谷駅ハチ公前広場近くにさしかかったときに、掲げていたアドバルーンを奪い、それを取り戻そうとした参加者1人を逮捕しました。しかも当日、この不当逮捕された人たちへの差し入れも、拒否されたとのことです。
翌日の5月1日になって車と機材は返され、2日には逮捕された1人も釈放されましたが2人は勾留されたままです。
私たちは、憲法で保障された表現の自由、デモの権利を奪うこうした不当な弾圧に怒りと抗議の意思を表明し、勾留された人びとの即時釈放と、警察の謝罪を要求します。逮捕された人の自宅も家宅捜索を受けました。3人は、いずれも「現行犯」として逮捕されたものであり、「家宅捜索」や「証拠品押収」などは、嫌がらせ以外のなにものでもありません。警察の主張を鵜呑みにしてこうした「家宅捜索」を許可した裁判所の決定も批判されるべきです。
警察側は、私たちWORLD PEACE NOWのピースパレードでも、サウンドカーの使用に対してことあるごとに不当な言いがかりをつけ、規制しようとしてきましたが、私たちはなんとかそれをはねのけて、権利を防衛してきた経緯があります。
今回の弾圧は、いわゆる「サウンドデモ」全般の禁止につながるものになりかねません。非暴力のデモやパレードの参加者の多様な表現形態を警察側が一方的に規制することを、私たちは認めることができません。
新聞を発行したり、番組を放映するなどの発信手段を持たない市民にとって、チラシを配ったり、街頭に出て訴えかけることは、残された数すくない表現手段の一つなのです。そして、市民自らが問題提起をすることによって、他の人々も考え、議論をすることで民主主義の健全さが保たれるという意味で、デモをすることは民主社会にとっての根源的な権利なのです。
もともと諸外国と比べても、日本ではデモの規制が異常なほど厳しいことを、多くの人びとが指摘しています。その上、この間、反戦ビラや政党ビラの集合ポストへの投げ入れに対して、公安警察による選別的な逮捕・起訴・長期拘留事件が続発しています。憲法改悪への流れが加速する中で、市民の民主主義的権利の行使がますます制限されています。いま国会で議論されている「話し合うことが罪になる」共謀罪法案は、その典型です。
私たちは、デモ・パレードの権利を破壊しようとする権力のもくろみに強く抗議します。あわせて全国の市民の皆さんに、こうした危険なもくろみを阻み、市民の民主主義的権利を発展させるため、ともに力を合わせるよう訴えます。
2006年5月6日
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