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自衛隊のイラク派兵延長の閣議決定に抗議し、決定の撤回、自衛隊の即時撤退を求めます。

内閣総理大臣 小泉純一郎様

WORLD PEACE NOW
2005年12月8日

12月8日、小泉内閣は12月14日に期限切れとなる自衛隊のイラク派兵期間をさらに1年間延長することを閣議決定しました。私たちはこれに強く抗議します。

いまや誰にもその不法・不当性が明らかとなっている米英主導のイラク戦争から3年近くが経過した現在、イラクの状況は「安定」や「復興」とはほど遠い状況にあります。米軍はいまなお「武装勢力の掃討」を口実に一般市民の殺戮を続けており、10万人を超えたとされているイラク人の死者の数は増え続けています。米兵の死者もすでに開戦以来、2000人を大きく超えました。

イラクの民衆の圧倒的多数は、米軍・多国籍軍の占領の即時終結を求めています。占領軍による虐殺と人権侵害、電力、水道など生活基盤の破壊の深刻化、失業の増大などの現実は、民衆の反米・反占領の思いをさらに強めています。

占領軍の一員としてサマワに駐留する自衛隊も、日増しに市民の怒りの対象となっており、攻撃の対象となっています。「人道復興支援」という大義名分とはうらはらに、いまやイラクにいる自衛隊は膨大な税金を浪費しながら「何もやってない」のが現実です。軍事占領を続けたままでの「主権回復」や「民主主義」がありえないのと同様に、軍隊による「復興・再建」など不可能です。むしろ軍隊による占領の継続は、市民の連帯にもとづく真に有効な復興支援の活動を妨害しています。

すでにアメリカでも、イラク戦争は誤りだったという主張が世論の多数を占めており、撤兵を求める訴えが高まっています。アメリカとともに戦争と占領に参加した諸国も続々と撤兵しています。

一方日本はどうでしょうか。小泉首相は、アメリカのイラク戦争を全面的に支持し、2003年12月に自衛隊をイラクに派兵することを決定しました。2004年の2月以後、すでに8次にわたって自衛隊が送られ、来年早々には第9次の部隊が東部方面隊から派遣されようとしています。

この間、2003年11月には外交官の奥克彦さんと井ノ上正盛さん、2004年5月にはジャーナリストの橋田信介さんと小川功太郎さん、同年11月には香田証生さん、そして今年5月には傭兵・斉藤昭彦さんと6人の日本人の命が奪われました。6人の事情はさまざまですが、イラクが占領されず、自衛隊がイラクに派遣されなかったら、いずれも殺されずにすむ人たちであったことは間違いありません。

世論調査でも、自衛隊のイラク派兵延長に反対する意見が賛成を大きく上回っています。明らかに憲法に違反しているにもかかわらず、世論を無視し米ブッシュ政権のお先棒をかついで戦争と占領に加わる2度目の派兵延長という閣議決定に、私たちは怒りをこめて抗議します。

私たちWORLD PEACE NOWは10月20日以後、5回にわたって「スグモドレ、ジエイタイ」を訴えて首相官邸前で行動してきました。きたる12月11日には上野水上音楽堂で「終わらせようイラク占領 すぐ戻れ自衛隊」の意思を集めて集会とピースパレードを行います。

私たちは改めて求めます。
自衛隊イラク派兵1年延長の閣議決定撤回を!
イラク占領を中止し、自衛隊の即時撤退を!


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