許すな!憲法改悪・市民連絡会

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団体共同声明への賛同のお願い

「許すな!憲法改悪・市民連絡会」は、全国の有志諸団体のみなさんに以下の緊急共同声明への連署をお願い致します。賛同は団体(諸団体の上部団体や支部など、それぞれ結構です)にかぎらせて頂きます。個人については別に署名運動を提起しております。なお、この声明の主旨を考慮し、おそれ入りますが政党と政党の支部の賛同はご遠慮下さいますようお願いします。声明は来年の通常国会冒頭に発表し、民主党をはじめ各政党に届けたいと思います。転送、転載などのご協力で、ひとつでも多くの団体が連署してくださるよう、ご協力を御願い致します。

締切は2006年1月の国会開会日の前日までとします。
連署の意思表明は団体名、連絡先、FAX、メールアドレスなどを書いたものを、FAX、郵便、メールなどで下記までお送りください。

許すな!憲法改悪・市民連絡会
東京都千代田区三崎町2−21ー6ー302
TEL03−3221−4668 FAX03−3221−2558
kenpou@annie.ne.jp

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憲法改悪のための手続き法案(「憲法改正国民投票法」案)の国会上程に反対します

小泉首相と自民党などは郵政民営化をかかげて争った総選挙で与党が圧勝したことから、憲法第9条を変えて「自衛軍」の保持を明記し、そのことで集団的自衛権の行使をできる憲法にしようとしています。

そのため国会に憲法審査会を設置し、憲法改悪のための手続き法案(憲法改正国民投票法案)についての議論を始め、2006年の通常国会への法案提出をめざしています。

現在、自公両党と野党民主党の間で法案の協議に入っていると伝えられています。

法案としては、すでに改憲議連(憲法調査推進議員連盟)によって2001年秋に作られた「憲法改正国民投票法案」を基礎に2004年末に自公与党が作成した「日本国憲法改正国民投票法案骨子」(案)があります。これに対して民主党も2005年春に「憲法改正国民投票法制に係る主な論点」を発表し、自公案に批判的な立場を表明しました。

自公案はいつでも都合よく憲法改悪ができるようにするための危険な法案です。その主な問題点を要約して指摘すると、与党の「法案骨子」は、(1)複数条項の改憲案の場合、逐条で投票するか、一括で投票するかを明らかにしていない(その実、自民党は一括投票を狙っている)、(2)国民投票の有権者資格を「公選法通り」とすることで、18歳(または15歳)以上の若者や、定住外国人などの投票権を排除している、(3)成立のための「過半数規定」を有効投票の過半数として、考えられるかぎり狭めているし、投票率の最低限を示す成立規定もない、(4)国民投票運動の期日は30日以上90日以内と極めて短い、D国民投票運動について多岐にわたる制限や刑罰規定があり、公務員、教員、外国人などを運動から排除し、また報道の大幅な規制条項を設けている、等々です。

今回の総選挙では、小選挙区制という民意を正確に反映しないいびつな選挙制度の下で、自民党の小選挙区全候補は47.8%しか得票していないにもかかわらず、61.7%の議席を占めました。この小選挙区制と同様に自民党は、今度は改憲のための国民投票で、少ない支持でも憲法改悪ができるような手続き法案を作ろうとしているのです。それだけに「手続き法案」といえども国民投票の結果を左右することになる重大な法案であり、絶対に軽視できないものです。

すでに中山太郎憲法審査会長は「自公民3党の合意を得て、来年の通常国会での国民投票法案の提出をめざす」と語っています。そのため自民党も民主党執行部の立場に配慮して、与党案にあるメディア規制条項の削除をほのめかしており、それらの駆け引きがおこなわれつつあります。しかし、メディア規制の重大性もさることながら、その他の問題も極めて重大です。自民党のこの程度の譲歩で法案が作成されてしまったら、悔いを千載に残すことになります。

この間、さまざまなメディアによって行われてきた各種の世論調査でも示されているように、多くの人びとがいま9条の改憲を望んでいないことは明らかです。この点で永田町と世論の間には大きな乖離があり、憲法「改正」について、主権者市民の間の合意はいまだまったく作られていません。このような中で国会の憲法審査会が、拙速に憲法「改正」国民投票法案を審議しようとしていることは民意から大きく遊離したもので、不当としかいいようがありません。

私たちは21世紀をブッシュ米国大統領がいうような「新しい戦争の時代」にしたくはありませんし、日本政府がこれに協力することを絶対に許しません。21世紀を日本国憲法が掲げる平和と人権、民主の理念が全世界で花開く時代にしたいと願っています。私たちはあきらめることなく、この理想の実現に向かって全世界の人びととともに歩み続けたいと願っています。いまこそ、とりわけ第9条を堅持し、世界と日本の平和のために生かすことが必要です。

この憲法の理念をねじ曲げ、ゆがめ、破壊するための「憲法改悪のための手続き法」(憲法改正国民投票法案)は要りません。

以上、各団体の連名をもって声明します。

2006年1月
以下連名


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