許すな!憲法改悪・市民連絡会

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第8回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会決議

「憲法改悪のための国民投票」を迎え撃つ幅広い共同のネットワークを全国の津々浦々につくり出しましょう

いま改憲派は「対テロ」という口実で日本を「戦争のできる国」に変えるために世論を煽り立てようとしています。そのターゲットは9条を中心とする憲法の平和主義です。自民党は小泉首相を本部長とする「新憲法制定推進本部」をつくり、4月には改憲試案を発表する予定であり、日本経団連など財界3団体も憲法改悪を押し進めるための報告書を発表し、右派マスメディアも積極的にこれらをあと押ししています。中曽根康弘元首相の世界平和研究所の「憲法改正試案」や鳩山由紀夫民主党元代表の「新憲法試案」など、改憲案も相次いで発表されています。

第162通常国会には「憲法改正国民投票法案」と、憲法調査会をこの法案を審議するための常任委員会にするための「国会法改定案」などが提出されようとしており、あわせて自衛隊の海外派兵を本務化するなどの自衛隊法改定案や、その他の戦争法も出されようとしています。このままでは、今年の国会は憲法9条を踏みにじる「改憲国会」になってしまいます。

しかし、一方ではどのマスコミの世論調査を見ても、自衛隊のイラク派兵や憲法九条の改悪には多くの人びとが「NO」といっています。永田町の改憲機運の盛り上がりとは反対に、これを危惧する人びとの声が全国で急速に広がっています。今年夏、ニューヨークで開かれる国際NGO会議で東北アジア各国のNGOが協力して「憲法9条で紛争抑止を」の声を上げようという運動も起きています。国内でも、従来からの運動に加え、「九条の会」や「憲法行脚の会」をはじめ、全国各地でさまざまな憲法改悪反対の運動と組織が生まれ、発展しています。そしてこの「市民連絡会」と「憲法共同会議」が呼びかけた「第8回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会」に全国各地約30都道府県から150人以上の活動家が結集し、熱心に討議したことも、憲法改悪に反対する運動が強まっていることを示しているものです。

いま日本国憲法の基本理念は施行以来最大の危機にたたされています。しかしながら改憲派が日本を欧米列強並みの「普通の国」にするという野望を実現するためには、なんといっても「国民投票」を実施し、そこで過半数を占めなければなりません。これは憲法の平和主義が広範に定着してきた日本社会では容易なことではありません。だからこそ改憲ははあらゆる手段を尽くして、世論を変えようとしているのです。

憲法改悪を阻止しようとする全ての人びとは共同し、憲法9条改悪を許さないためのもっとも広範な共同をつくりだす必要があります。そのネットワークを全国津々浦々に誕生させることは当面する最も切実な課題です。思想・信条や政治的立場などの違いを超えて、9条改憲阻止をねがう全ての人びとが共同し、運動を拡げなければなりません。全ての政治グループや市民団体・個人は全力をあげて、この課題に誠実かつ積極的に取り組まなければならないと考えます。私たちは体制を整えて国民投票を迎え撃ち、広範な有権者一人一人の自覚した意思に依拠して、これに勝利しなくてはなりません。私たちが国民投票に勝利することは不可能ではありません。この勝利はあらためてこの社会で憲法3原則を生かし、発展させていく決定的な契機となるでしょう。いまを生きる私たちには子々孫々に至るまで、このような社会を残していくための責務があると思います。

この歴史的局面に際して、私たちは全国の市民のみなさんに「ともに学び、ともに行動し、ひろく共同する」ことをうったえます。

2005年2月12日
第8回許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会参加者一同


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