許すな!憲法改悪・市民連絡会

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第2次日韓共同宣言文

これ以上被害者を出すな!米国のイラク軍事占領反対!
イラク派兵に反対する日韓(韓日)市民・民衆の共同宣言

日韓(韓日)の市民・民衆が恐れ、警告していた事態が起こった。11月29日、イラク北部ティクリート近郊の幹線道路を車で走行中の日本人外交官2人が銃撃を受け、イラク人運転手を含め3人が命を落した。翌11月30日には、ティクリートの幹線道路で韓国の民間人が乗った車が銃撃を受け、2人が死亡、2人がケガを負った。

亡くなった日本人外交官は、バクダッド陥落後の今年4月、日本政府によって米復興人道支援室(ORHA)に派遣され、現在の米英暫定占領当局(CPA)と連携して活動していた。続いて亡くなった韓国の2人は、ソウルに本社を置く電気関係企業の社員で、米企業からティクリート付近の送電塔工事を請負い、派遣されていた。 日韓(韓日)両国と世界の市民・民衆は、この事件がけっして偶発的な出来事とは見なしていない。

全世界の平和を愛する人々の反対にもかかわらず、ブッシュ米大統領が開始したイラク戦争は、「大量破壊兵器の脅威除去」という大義名分すらもはや存在しない、自国の軍事的経済的利益のための違法な侵略戦争であることが誰の目にも明らかになっている。この侵略戦争と軍事占領によって、多くのイラク民衆が殺され、生活基盤が破壊された。劣化ウラン弾による被害も拡大している。加えて占領軍の横暴やイラクの人々への発砲は、イラクの人々の怒りをさらにかきたてている。

こうした中で、ブッシュ米大統領の「戦闘終結宣言」にもかかわらず、占領支配に対するイラク民衆の抵抗は日に日に激しさを増し、米軍兵士の犠牲も増加の一途を辿っている。米英軍はイラク民衆の怒りの渦の中で泥沼に陥りはじめているといえるだろう。それは、イラクにおける戦争が依然として継続中であることを物語っており、このことは米軍の現地司令官自身が認めていることだ。米英の侵略と占領政策を支持する諸国の現地派遣要員や軍隊に対する攻撃も拡大してきていた。

そして、日韓(韓日)両国政府が、米国政府の要求に応えて年内にもイラク派兵を強行しようとしているまさにその時、日本人と韓国人に銃撃が加えられたのである。

日韓(韓日)の死者を生み出した責任は、何よりも侵略戦争を引き起こした米英政府、そして、その侵略戦争を支持し、イラク派兵を強行しようとしている日韓(韓日)両国政府にある。

日韓のイラク派兵は、両国が米英の侵略・占領政策の共犯者―イラクやイスラム民衆の敵となること以外のなにものでもない。米英の軍事占領の継続と日韓(韓日)による派兵は、泥沼の戦争とイラクの人々の苦しみがさらに続くことを意味する。そして、派兵が強行されればどのような名目であれ、日本の自衛隊員も韓国軍兵士も、大義なき米国の侵略戦争のためイラクの人々と「殺し・殺される」関係に身を置くことになるのだ。いったい、日本人も韓国人もイラクの人々と殺し合ういかなる理由があるというのか!

日韓(韓日)両国政府は、米国の侵略の共犯者としての汚名を自らに課す愚行をおこなうべきではなく、日韓(韓日)の市民・民衆に世界史的な不名誉をなすりつけてはならない。

イラク戦争をほんとうに終わらせるためには、国際的な派兵と米軍の作戦指揮下で構成される多国籍軍の創出ではなく、米英占領軍の即時撤退がなされなければならない。

平和を愛する日韓(韓日)の市民・民衆はともに手を携え、全世界の人々とも共同して米英軍のイラクからの即時撤退を強く求め、日韓(韓日)両国によるイラク派兵を決して許さないことを宣言する。

私たちはまた、米国の戦争政策に便乗して加速する日本の軍事大国化の流れに対し、歴史的警戒心を持ち、これを断ち切るためにともに手を携えていくことを宣言する。

日韓両政府は、イラク派兵にあたり「米国との同盟優先」を掲げているが、「もう一つの火薬庫」と呼ばれている朝鮮半島の平和のためにも、世界大に拡大する米国政府の戦争政策と、東アジアに戦争機運をもたらす日韓両国のイラク派兵を許すべきではない。

日韓両政府は、ともに年内にも派兵を強行しようと動きを強めており、事態は緊迫している。

平和を愛する私たち日韓の市民・民衆は、ここに共同して次のように要求する。
米英軍はイラクから即時撤退せよ!
日本と韓国(韓国と日本)政府は、イラクへの派兵計画を即時撤回せよ!


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