許すな!憲法改悪・市民連絡会

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共同声明・
憲法改悪のための手続き法案(憲法改正国民投票法案)の国会上程に反対します

小泉首相はこのほど中山太郎・衆議院憲法調査会会長に対して、改憲のための手続き法案(「日本国憲法改正国民投票法案」とそれにもとづく「国会法の一部を改正する法律案」)の早期成立を図るよう示しました。これを受けて中山会長は、同法案を2004年の第159回通常国会に提出、成立を図ろうとしています。すでに中山氏が会長をつとめる憲法調査推進議員連盟(自民、公明、民主の有志議員で結成)は2001年秋に「憲法改正国民投票法案」を発表しています。

先の総選挙を前にして小泉首相は自民党執行部に対して「2005年秋の結党50周年までに自民党の改憲草案を取りまとめる」よう指示し、同党はそれをマニフェストに掲げました。しかし、今回の選挙では自民党はなぜか憲法問題を正面からとりあげることを回避したために、憲法論議は必ずしも盛り上がらず、争点とはなりませんでした。

「日本国憲法について広範かつ総合的に調査する」として、5年をめどに国会に設置された憲法調査会は、残り期間を1年あまり残していますが、いまだに憲法の実施状況の調査などは行われておらず、「初めに改憲ありき」の議論に終始しています。にもかかわらず、こうした「憲法改悪のための手続きを定める国民投票法案」などの準備が、憲法の精神に全く反する自衛隊のイラク派遣の動きの中で進められています。憲法の遵守義務がある首相自らが「憲法の隙間」とか「自衛隊は誰が見ても軍隊」などという憲法違反の発言を公然と行いながら改憲を指示しているのです。こうした政治的風潮は、憲法の危機であるだけでなく立憲主義そのものの危機です。

改憲を目指す中山氏たちの議連は「憲法96条の改正規定がある以上、改憲の手続法の策定をしないのは立法不作為にあたる」などといいます。しかし、平和憲法を敵視して解釈改憲を積み重ね、自らも「自衛隊の現状は憲法と大きく乖離してしまっている」などという人びとが、96条の遵守だけをなぜ強調するのでしょうか。これはまったくご都合主義の議論にすぎません。

私たちは21世紀をブッシュ米国大統領がいうような「新しい戦争の時代」にしたくはありません。日本国憲法が掲げる平和と人権、民主の理念が全世界で花開く時代にしたいと願っています。私たちは倦まずたゆまず一歩一歩、この理想の実現に向かって全世界の人びととともに歩み続けたいと願っています。この憲法の理念をねじ曲げ、ゆがめ、破壊するための「憲法改悪手続き法」(改憲のための国民投票法案)は要りません。いまこそとりわけ第9条を堅持し、世界と日本の平和のために生かすことが必要です。
以上、連名をもって声明します。

2004年1月
(呼びかけ団体) 赤とんぼの会 沖縄県憲法普及協議会 沖縄人権協会 関西共同行動 キリスト者政治連盟憲法9条の会・関西 「憲法」を愛する女性ネット 憲法を生かす会 憲法を生かす会・神戸 子どもの人権擁護協会 杉並憲法集会連絡会 全国労働組合連絡協議会 「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWW−NET Japan)  第九条の会ヒロシマ 日本カトリック正義と平和協議会 日本山妙法寺 日本消費者連盟 平和憲法を広める狛江連絡会 平和を実現するキリスト者ネット 平和をつくり出す宗教者ネット 許すな!憲法改悪・市民連絡会


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