許すな!憲法改悪・市民連絡会

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有事関連3法案の衆議院強通過に抗議する緊急声明

5月13日、与党3党と民主党は有事3法案の修正に合意し、14日の特別委員会で賛成多数でこれを採択しました。私たちは日頃憲法問題に取り組んできた市民運動の立場から、今回の有事3法案の強行に対して心からの憂いと怒りを表明し、ひきつづき有事3法案の廃案をめざして闘うことを決意し、全国の市民の皆さんにともに連帯し立ち上がることを呼びかけます。

民主党が合意を決断したのは「法案に人権尊重規定が挿入された」との理由でした。しかし、政府原案の「日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重され…その制限は…必要最小限のものでなければならず」と、修正案の「日本国憲法…の人権に関する規定は最大限に尊重されなければならない」との間にはいかほどの差異があるというのでしょうか。両者の間には主語を変えた文章表現上の差異以外には基本的な違いはありません。問題はこうして憲法の保障する基本的人権の尊重に「最小限」の制限か、「最大限」の保障かは別として、戦時における「制限」を容認してしまったことです。そしてこのことは、戦争とは必然的に広範な市民・労働者に対する人権の制限、剥脱に導かれざるをえないことを改めて証明したことを意味します。

 さらにより重要なことはこの有事3法案は、米国が今回のイラク攻撃でしめしたようなブッシュドクトリンの「先制攻撃」戦略によって引き起こされる戦争に、日本が全面的に加担し、自衛隊の参戦はもとより、自治体や労働者・市民など日本社会全体を巻き込むことになる「国民総動員法」的な性格をもっていることです。この法案の制定は東アジアの緊張をいっそう激化させ、戦争の可能性をいっそう増大させるものであり、憲法違反そのものの悪法です。

しかし、私たちはあきらめません。この春、イラク反戦に立ち上がった全世界と全国の多くの人びとの運動は私たちに新たな確信を与えてくれました。私たちは衆議院本会議が開かれる明日も、昨日、今日の行動につづいて多くの仲間たちとともに国会の前に立ちます。そして明日の本会議がいかなる事態になろうとも、ひきつづきこの憲法違反の希代の悪法の今国会での廃案をめざして、全国の仲間の皆さんとともに努力をつづけます。こうした努力の上にこそ平和憲法を実現し、戦争勢力の野望をうち砕くための力が生み出されることを確信しています。

許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局
2003年5月14日午後


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