http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014052702000122.html
「海外での戦闘想定外」 解釈改憲 学者ら批判
2014年5月27日 朝刊
参院憲法審査会は二十六日、改憲手続きを確定させる国民投票法改正案に関し参考人質疑を実施した。憲法学者からは、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認に批判が相次いだ。
小林節慶応大名誉教授は「憲法九条が海外で戦うことを予定していないのは明らかだ。明確な憲法違反だ」と強調、解釈変更の余地はないとの考えを示した。小沢隆一東京慈恵医大教授も「六十年間培ってきた政府の憲法解釈変更は一政権のできることではない」と、慎重な議論を求めた。
井口秀作愛媛大教授は「憲法改正手続きの議論が進んでいるのに、解釈改憲が進むのは理解しがたい」と非難し、行使を認めるなら改憲を目指すべきだと指摘した。
徳山工業高専(山口県)の小川仁志准教授は、国民投票の投票年齢が改正法の施行四年後に「十八歳以上」へ引き下げられることに関し「公職選挙法の選挙権年齢も速やかに同じにしなければ違憲訴訟もあり得る」と、早期の引き下げを訴えた。